グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブであるグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第16節 カターレ富山 vs グルージャ盛岡

  いやぁ、何と言いますか…こんなことってあるんですね…。本当にこのチームがグルージャ盛岡なのかと…、夢じゃないのかと…。勝つことに慣れていないせいか、どうにも落ち着きません。

 一言で説明すると、素晴らしい試合でした。グルージャの怖さを知りつつ、パスをさせじと潰しに来たカターレに対し、グルージャは真っ向勝負で互角以上に戦い抜きました。今季のグルージャにおける、最高の試合だったと思います。私は古参のサポーターではないのでこれを言うのは気が引けますが、グルージャ盛岡史上、最高到達点の試合だったのでは無いでしょうか。

 今季初の連勝に加え、今季初のアウェイ勝利、J2経験があるカターレ富山に初勝利、その他Jリーグ初ゴールやグルージャ初出場もあり、グルージャ大宴会となった試合を、いつもよりたくさん振り返ります。今回の記事は語らせて下さい。

 

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 スタメンは、カターレはフォーメーションを前節から変え、窪田選手をアンカーにした4-3-3(4-1-4-1)にしてきました。グルージャは前節と同じスタメンとフォーメーション。しかし、注目してしまうのはベンチメンバー。笠原、安楽、鈴木一、石井、土井良の5名のみ。石井選手の加入早々のベンチ入りはともかくとして、攻撃的と見られる選手は土井良選手のみ。これは一体どういうことか…。

 石井選手、グルージャ公式戦初帯同に神妙な面持ち…。

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 案の定、カターレは序盤から激しいプレスでボールを奪いにきました。

 5分、苔口選手が左サイドをドリブルで侵入しシュート。ボールはぎりぎりゴール右へ外れます。

 12分、グルージャの初シュート。ようやくカターレゴール前に行き着き、牛之濱選手がシュートを撃ちましたが、GK永井選手がナイスセーブ。

 29分、グルージャ陣内で奪ったボールを苔口選手のワンタッチから、萱沼選手が中央をドリブルしてシュート。GK土井康平選手がナイスセーブ。

 中盤で潰しあう一進一退の攻防が続きましたが、グルージャが待望の先制点を上げます。36分、林選手のCKに久保選手がドンピシャのヘディングシュート。GKに一旦弾かれますが、詰めていた畑本選手が左足で蹴りこみゴール!よく詰めてました。畑本選手はこれがJリーグ初得点!おめでとう!

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 前半はグルージャ1点リードで終了。

 後半は序盤から完全にカターレのペース。カターレは点を取りにガンガン前に来ました。しばらくグルージャゴール付近でのプレーが続き、何度も危ない場面になりました。

 62分、遂にグルージャの失点。CKからのこぼれ球を萱沼選手がループ気味のシュート。土井康選手がジャンプしてなんとか触るも、バーに当たりゴールへ入ってしまいました。これで1-1の同点。あの場面で思い切り撃つのではなくループを選択するあたり、萱沼選手のセンスはさすがです。

 65分、神川監督が驚くべき選手交代を行いました。谷口選手に代わり…なんと安楽選手。まさかの安楽選手のFW起用。私が見る限りこの時点で安楽選手、牛之濱選手、梅内選手の3トップになったように見えました。試合後の神川監督会見によると、この後、安楽選手を左SHに移動させたようです。

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 70分、國吉選手の左サイドからのクロスに萱沼選手がヘディングシュートするも、土井康選手が正面でキャッチ。

 75分、かなり前がかりになったカターレに対し、グルージャのカウンターがすばらしい形で結実しました。左サイドを梅内選手がドリブルで上がり、林選手のワンタッチで安楽選手に繋ぐと、安楽選手が素晴らしいドリブルで相手DFを交わしてクロス、ゴール前に上がってきたフリーの井上選手が落ち着いてシュートをゴール右に決めます。グルージャカターレを突き放しました。これで2-1。

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 83分、またもグルージャのカウンター炸裂。安楽選手からの縦のミドルパスを受けた牛之濱選手が、ドリブルでGK、DFを交わし、きれいにゴールに流し込みました。安楽選手の素晴らしいパスと牛之濱選手の素晴らしいトラップ・ドリブル・シュートでした。グルージャカターレを更に突き放し、3-1としました。これ、夢?…夢じゃない!

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 後半、カターレグルージャ陣内へ何度も攻め込むものの、土井康選手のナイスセーブとDF陣の体を張ったプレーに、ゴールを割ることが出来ませんでした。

 このまま終了、でグルージャの大勝利です。

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 この試合、グルージャの中で最も特筆すべき選手は、65分から出場した安楽選手だと私は思います。私は前節の試合を現地観戦していないこともあり、正直、前節の途中出場は監督の温情込みだと思っていました(実際にそれもあったかもしれませんが)。今回、谷口選手との交代選手が安楽選手と分かった瞬間、「え、安楽なの?」と独り言をつぶやいてしまったことを、ここに告白します。安楽選手、申し訳ありませんでした。しかしこの日の安楽選手のプレーは、そんな視線を吹き飛ばす素晴らしい出来。3か月強の間、戦線離脱していた安楽選手が、まさかあそこまで質の高いプレーを見せてくれるとは…。空白の3か月間は、ショッカーに強制連行されて改造人間になったのかと思う位(古い…)、キレッキレのプレーでした。驚愕の一言です。

 安楽選手について語るのは、どうしても奥歯に物が挟まったような言い方になってしまうのですが、本当に良く戻って来てくれました。この3か月間、彼がどんな気持ちで過ごしていたのか。あそこまで高い質のプレーを出来る位、どれだけ準備を重ねてきたのか。想像すると胸が締め付けられる気持ちになります。私も年を取って涙腺が緩くなったせいか…本当に溜まりませんね…。

 

 その安楽選手からパスをもらい、2点目を決めたのは地元富山出身の井上選手。ゴール後の咆哮は熱いものがありました。怪我を負ったようですが、早い回復をお祈りしています。

 

 そして3点目を決めた牛之濱選手。もう彼のプレーには貫禄が漂っています。私は最近、心の中で彼を「キング拓」と呼んでいます。グルージャで活躍すればするほど、お別れが近くなってしまう気もしますが、まあそれはそれ。今季はJ3得点王も夢じゃないのではないですか。更なる活躍を期待しています。

 

 この試合、1失点はしてしまいましたが、CBの2人にはかなり自信になったのではないでしょうか。神川監督が試合後「やっと個で守れるようになった」というコメントを残しましたが、その言葉がしっくりきます。守備は数的優位が基本ですが、どうしても1対1の局面が出てくるもの。今まではそこでことごとく負けていたのですが、この試合ではそこで体を張って堪えることが出来ていました。1点目の得点にも絡みましたし、CBコンビには今後も大いに期待出来そうです。

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 褒めるばかりでは落ち着かないので、苦言めいたことも少々加えます。

 この試合はグルージャにしては珍しく、イエローカードを3枚(畑本選手、谷口選手、石井選手)も貰ってしまいました。この試合は激しい試合でしたし、カードは貰うときは貰ってしまうものですが、この3枚は貰わなくて良いカードだったと思います。

 特に谷口選手のファールは、貰った場所、時間帯とも全く意味が無かった!猛省して下さい!尤も、この日の谷口選手は相変わらずの運動量で、得点にこそ絡みませんでしたが、カード以外は非常に良いプレーだったと思います。

 石井選手は途中出場からスムーズに試合に入れず、気持ちが先走って貰ってしまったカードでした。久々の公式戦、かつグルージャの選手としては初出場とはいえ、そんなことは全く言い訳になりません。猛省して次戦に備えて下さい。

 

  最後に神川監督へのお願いです。

 この日のグルージャのベンチ要員は5名。2名分ベンチ枠を余らせていた訳ですが、私にはアウェイに連れてこなかった谷村選手や齋藤選手や工藤選手が、控え選手としても連れてくるに値しない選手だったとは、どうしても思えません。軽い怪我や風邪によるコンディション不良だったなら仕方ないことですが、長期欠場以外の選手が全員そうだったとも思えません。

 監督が選手選考理由をいちいちサポーターへ説明する義務は全くありませんが、勝利を少しでも近づけるためには選手の選択肢は多い方が良いのは当たり前ですので、今の状態はどうしても「異常」に感じてしまいます。選手本人には個別に説明しているのかもしれませんが、サポーターに向けても、再度神川監督本人から発信して欲しいと思っています。

 一応お断りしておくと、この試合の神川監督の采配はすばらしかったと思います。

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 日曜日の遅い時間に2,700人も集まったカターレサポーターには、たいへん気の毒な試合結果でした。今のグルージャが同じシチュエーションだったなら(いわスタはナイター設備の無いフットボール専用球技場なので、同じシチュエーションはあり得ませんが)、200~300人くらいしか集まらないのではないでしょうか。たまたま今回はグルージャが勝ちましたが、カターレ富山はまだまだグルージャの遥か先を行くクラブです。

 幸運にもこの日の試合を目撃した30人足らずのグルージャサポーターの感動が、もっと沢山の岩手の方々に広がることを願っています。