マッチレビュー 東京都サッカートーナメント決勝 明治学院大学 vs 早稲田大学 -天皇杯1回戦グルージャの対戦相手は…-
まずは、グルージャ盛岡の岩手県サッカー選手権大会優勝、及び天皇杯本戦出場決定、おめでとうございます。
私は試合を見てませんが、谷口選手の4得点は嬉しい限り。谷口選手はここ数試合、明らかなコンディション不良が見て取れたので、場合によっては天皇杯欠場も有り得ると考えていました。完全復調のようで一安心。
しかし1失点はまた最終ラインのミスからだったようなので、反省して次の糧にして下さい。
グルージャが天皇杯本戦出場を決めた日の夕方、私は味の素フィールド西が丘におりました。その目的はもちろん、グルージャの天皇杯1回戦の相手を視察するためです。誰からも頼まれていませんが、相手を知っておいたほうが1回戦の観戦も楽しめるというもの。早稲田大学も明治学院大学も何の縁もありませんが(強いて言えば大昔に明治学院は受験だけしたな…)、レビューらしきことをします。
試合結果は、早稲田大学が逆転で明治学院大学を下し、東京都代表として8月28日の天皇杯1回戦で、グルージャと対戦することになりました。ざっと試合をおさらいすると…。
序盤は早稲田ペース。早稲田はサイド攻撃からクロスが一つの攻撃パターン。CK含めて何度かチャンスを作りますが、なかなかゴールを奪えず。
徐々に明治学院もチャンスを作れるようになり、34分のバイタルからの波状攻撃は、早稲田のGK後藤選手、DF陣に阻まれますが…。
45+2分、明治学院が早稲田ペナ前で得たFKを、黒石川選手が絶妙な場所にけり込み、高橋選手が頭で軽く触ったボールは、ゴールに吸い込まれました。1-0で明治学院のリードで前半終了。
59分、早稲田の攻撃。相馬選手のドリブル中央突破に対して、脚を引っ掛けて止めた横山選手が決定機阻止で一発レッド退場。そのファールで得たFKを、相馬選手が直接ゴール左隅に決めました。これで1-1の同点。
明治学院が10人になったことで、試合は完全に早稲田ペースに。
70分、早稲田の攻撃。鈴木裕選手のクロスに中山選手が左足で合わせゴール。1-2で早稲田が逆転。
終盤はオープンな展開。お互いフラフラになりながら裏を狙い合いました。終了間際の明治学院の反撃もシャットアウトし、1-2で早稲田大学の勝利。
早稲田大学のみなさん、おめでとうございます。
この試合を見た限りの早稲田大学の印象は、守備の意識が全員で統一されているチームだと感じました。相手の攻撃に対して一人目が剥がされても、間髪入れずに2人目が行ってボールを奪う場面が多々見られ、簡単には相手に決定機を作らせませんでした。そして全員がよく走り、球際も厳しい。
攻撃面は先に述べたようにサイド攻撃が基本のようです。SB新井選手、木下選手も頻繁に上がってきます。クロスは飯泉選手の頭狙いが多い。
また最終ライン裏に長めのパスを出し、中山選手や相馬選手を走らせる攻撃も行っていました。相馬選手は、相手選手を退場に追い込んだ良いドリブルも見せていました。
CK、FKは全て相馬選手が蹴ります。CK、FK時は長身の飯泉選手と熊本選手の頭が脅威になっていました。
中山選手と飯泉選手の2トップは、ストライカーとターゲットマンの理想的なコンビ。
飯泉選手はDF登録の選手ですが、素晴らしいCFぶりでした。その恵まれた体格で、空中戦ではほぼ負けなし。しかも大柄な体でも良く走り、積極的なプレスを行って守備面でも大いにチームに貢献していました。この日の得点はありませんでしたが、私が最も印象に残った選手でした。
早稲田大学が素晴らしいチームであることは間違いありませんが、グルージャが勝てない相手だとは全く思いませんでした(もちろん勝てる相手とも言えませんが)。現在のグルージャは、今季開幕前の2次キャンプで流通経済大学の3rdチーム相当に惨敗していたチームとは、全く別のチームです。名門早稲田大学が相手でも、何も臆することはありません。グルージャには、J3で揉まれてきた意地を見せてほしいと思います。
今週末には、改めて天皇杯1回戦プレビュー記事をアップする予定です。今日はここまで。