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 グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブであるグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

グルージャ盛岡 2016シーズンレビュー -神川監督編-

グルージャ盛岡 シーズン総括 監督 神川明彦

 2016シーズンレビュー3回目。2016シーズンのまとめは、これで最後です。

 ここでは神川監督の働きに絞った振り返りをしていきます。

 

神川監督の功績 

 グルージャサポーターが選ぶ2016シーズンのベストマッチは、天皇杯2回戦のベガルタ仙台戦に尽きるのではないでしょうか。

 この試合は結果もさることながら、試合に至るシチュエーションも異様でした。試合前日の9月2日に、グルージャ前取締役の不祥事が公式発表され、グルージャ周辺には「このクラブは来シーズンも存続出来るのか」という不安が満ちていました。結果は皆さんご存知の通り、グルージャの攻撃的パスサッカーが見事にハマり5-2の大勝。

 グルージャの2016シーズンはあまり芳しいものではありませんでしたが、ユアスタでのあの光景を見られただけでも、意義のあるシーズンだったと思っています。そしてあの勝利を実現させ、グルージャの新たな扉を開いた神川監督に対しても、非常に感謝しています。

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神川監督のスタイル 

 しかし2016シーズンの神川監督の仕事は、手放しで評価出来る采配、指導だったのかということには、多少疑問が残っています。

 監督を「理想のシステムに選手をはめていくタイプ」と「今いる選手を活かすシステムを構築していくタイプ」に分けると、良くも悪くも神川監督は完全に前者のタイプ

 フォーメーションは4-4-2のほぼ一択。大幅なスタメンの入れ替えはせず、自分が考える到達点に届いていない選手はベンチに入れない。そのためにベンチ枠、交代枠が余って構わない・・・という神川監督の方針はシーズンを通して一貫していました。

 

いわて国体の敗戦

 私が神川監督の限界を感じたのは、10月のいわて国体準々決勝敗退の際のコメントを目にした時でした。

試合を振り返るとなかなか厳しい展開ではあったが?

試合が始まる前から宮城県岩手県を比較した時に個の能力が圧倒的に宮城の方が上というのはわかっていたので、どれだけ耐えて少ないチャンスを活かすか、セットプレーやカウンターで勝機を見出そうとしていたんですけども、やはり宮城の献身的な一人一人の戦う姿勢、確かな技術というのが我々を基本的に上回っていた。選手たちにも言いましたけれどもハッキリ言って完敗だと。そういう風に今は感じています。

-後半の残り10分の時間帯では攻撃の形を何度も作ってセットプレーも獲得していたと思うが、それは修正をしたからか?

それもありますし、相手が少し疲れたのではないかなという印象はあります。前に前にという意識も少し出てきたので。ただ我々のやろうとしているフットボールにはかけ離れていました。あんなに浮き球を蹴るのはうちのサッカーではないので。そういう意味では相手はしっかりボランチのところで縦パスを消して、梅内(和磨)とか垣根(拓也)のところに前半はボールが入らなかったので、そのあたりは相手を褒めるべきだと思います。

-その中でも何とか守りきって延長戦に持ち込んだが、どんな指示を送ったか?

延長戦に入っても、特に後半は割と前にボールが運べてセットプレーも獲得出来ていたので、その流れは変えないと(伝えた)。特に新しい戦術を用いるということは考えていませんでした。ただ、最終的に0-0で延長に入ったら、最終的に失点してしまったので変えざるを得なかったですけど、元々失点しなくても井上(丈)あたりを切り札に置いて、そういったジョーカーをどこで使うかというのは算段していました。ただ足をつってしまう選手だとかっそういった選手のことも考えて、最後のカードは残していたというところです。

  私はこの試合は見ていないのですが、2016シーズン中に一度、ソニー仙台の公式戦は見ています。選手の個の能力にそれほどグルージャと違いがあるとは、とても思えませんでした。

 J3と国体の日程が錯綜し、グルージャの選手がコンデションに苦しめられるであろうことは、シーズン開始前からから分かり切っていたこと。Jリーグのチームであるというプレッシャーも発生するであろうことも然り。

 そういった状況で、これといった策を用意せず「選手の個」に敗因を求めるコメントを出すことには失望を覚え、神川監督の限界を垣間見た気がしました。

 

神川監督退任

 私は2016シーズンのチームの成績(リーグ13位、国体準々決勝敗退)自体については、それほど問題視はしていませんでした。

 神川監督のシーズン中の選手選考にも異議はありませんし、噂されたような指導のやり方の問題があったかどうかも分かりませんので、それらに関しては何も言うことはありません。

 ただシーズンを通して神川監督は意固地過ぎるきらいがあり、プロの監督として不用意な発言、態度が少し目に付くな、という印象は持ちました。

 しかしJリーグ監督としては1年目であること、攻撃的なパスサッカーにはまだ伸びしろを感じられたことから、神川監督の下でチームが纏まるなら、2017シーズンの神川監督の続投もありかも…とも私は考えていました。

 結果として、グルージャフロントはそう考えず、12月5日に神川監督の契約満了が発表されました。

 

 12月のサポーターズカンファレンスにおける宮野常務取締役の事業計画の説明の中で

「・・・(略)補足致しますと、現状の戦力でも充分に上位は狙えると自負しております。今年、約30人選手が所属していましたが、全選手が一岩となって戦えるマネージメントが監督、スタッフ、フロントにきちんと備わっていればより良い結果は生まれたはずです。・・・」

という発言がありましたが、これは前取締役の不祥事だけではなく、神川監督との関係もあまりうまくいかなかったことを想像させられる言葉でした。

 チーム成績だけでなく、監督とフロント・スタッフ・選手との関係性、金銭面、など様々なことを総合的に判断して、「神川監督退任」という判断になったのだと思います。私はこのフロントの判断も尊重したいと考えています。

 

  冒頭に書いた通り、グルージャの新たな可能性を見せてくれた神川監督には、とても感謝しています。後味の悪い、微妙な別れ方となってしまったことが非常に残念です。

 今後の神川監督の動向は分かりませんが、また別の場所での神川監督のご活躍をお祈り申し上げます。