グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

2018シーズン グルージャ盛岡 新加入選手【MF編】

 前回に引き続き新加入選手の紹介のMF編です。

 

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白石智之選手

 

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 白石選手は群馬県の出身で、先日の全国高校選手権で待望の初優勝を果たした前橋育英高校のOB。高校2年次の2010年度の全国高校選手権に出場し、1得点も上げています(チームは3回戦敗退)。

 2012年に当時関東大学2部に所属していた法政大学に入学。1年次からリーグ戦10試合に出場(うち9試合に先発)して以降、法政大学の主力選手として活躍しました。3年次の2014年にはチームを関東大学2部優勝へと導き、法政大学を関東大学1部リーグに昇格させることに貢献しました。

 大学卒業後の2016シーズンには当時JFLに所属していたアスルクラロ沼津に加入。リーグ戦17試合(うち先発7試合)に出場し、アスルクラロのJFL3位とJ3昇格に貢献しました。

  2017シーズンはアスルクラロのJ3昇格1年目のシーズンであり、大卒2年目の白石選手にとっても飛躍のシーズンとなることが期待されましたが、出場機会はそれほど伸びず、チームの躍進(リーグ3位)とは裏腹に白石選手にとっては今一つのシーズンに終わりました。

 そして2017シーズン終了後にアスルクラロとの契約満了が発表され、12月7日のJPFA合同トライアウトにも参加し移籍先を探していましたが、年末にグルージャへの完全移籍が発表されました。

 法政大学、アスルクラロにおいては両サイドのSHとしての出場が多かったようなので、グルージャでもSHの座を菅本選手、安楽選手たちと争っていくものと思われます(3バック時のWBにおいては、これに鈴木達也選手や太田選手がライバルに加わると予想)。

 J3での白石選手のプレーを映像で見る限り、白石選手の持ち味は高い確率でゴールに絡む臭覚だと感じました。昨季のJ3リーグでの出場時間は800分にも満たないのですが、4ゴール、4アシストをあげるという、グルージャの選手に見習わせたい得点関与効率の良さ。正確なクロスを持っておりサイドはどちらでもプレー出来ますが、利き足で蹴ることが出来る右SHがベストポジションか…。白石選手の獲得に関しては、とても良い補強が出来たと言えるのではないでしょうか。菅本選手たちとのポジション争いが見ものです。

 

河津良一選手

 

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 白石選手と同様、アスルクラロ沼津から完全移籍してきた河津選手。

 河津選手は大阪府大阪市出身。高校は岡山県作陽高校に進学。2年次の2009年度、3年次の2010年度の全国選手権の試合にも出場し、1得点も上げています(どちらもチームは3回戦敗退)。

 高校卒業後の2011年に大学サッカーの強豪、専修大学に入学。1年次こそリーグ戦の出場は2試合に留まりましたが、2年次からは主力選手として活躍。4年次には主将も務め、専修大学の関東1部4連覇(2011年~2014年)に大いに貢献しました。

 専修大学卒業後はジェフユナイテッド市原・千葉に入団。プロ1年目はジェフでの公式戦出場はなく、2015シーズンの途中から当時JFL所属だったアスルクラロ沼津期限付き移籍。2015シーズンは8試合に出場し、2016シーズンにアスルクラロに完全移籍しました。

 しかし2016、2017シーズンはアスルクラロでの出場時間は伸びず、昨年12月にアスルクラロとの契約満了が発表され、年末にグルージャへの完全移籍が発表されました。

 2017シーズンでは出場機会が限られていた河津選手ですが、9月のグルージャ戦には出場しており(試合は2-1でグルージャの勝利)、悪い意味でのエピソードを作っています。この試合、河津選手は出場停止の尾崎選手に代わり右SBで先発出場していましたが、1-1と同点だった後半にアスルクラロのペナ内で谷村選手と交錯した際、ハンドを犯しグルージャにPK献上。そのPKでグルージャは決勝点をあげたため、河津選手のハンドがグルージャを勝たせる結果に(下記動画の1:20頃がそのシーン)。

 


【公式】ハイライト:グルージャ盛岡vsアスルクラロ沼津 明治安田生命J3リーグ 第24節 2017/9/24

 

 河津選手にとっては不運な判定でしたが、この3か月後にグルージャに加入するとは…本人も微妙な感じでしょう。

 最近のアスルクラロでの出場は右SBとしてだったようですが、本来はCH、CBだった選手。今オフでCHでプレーする選手がグルージャからごっそり抜けたため、河津選手はグルージャではCHとしての起用は間違いないはず。益子選手と共にに守備的なCHとしての存在は貴重です。新天地での飛躍を期待しています。

 

嫁阪翔太選手

 

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 嫁阪選手は大阪府堺市の出身。中学時代は地元のクラブでプレーしましたが、既にそのころからJリーグJrユースクラブからの誘いがあり、ナショナルトレセン(代表選抜)も経験するほど、その実力は認められていたようです。

 高校に入るとガンバ大阪ユースに加入。2年次の2013シーズンからはユースの主力選手として活躍。3年次の2014シーズンには高円宮プレミアリーグWESTで、ガンバユースを準優勝に導きました。

 2015シーズンからはガンバのトップチームに昇格。しかし2015シーズンはトップチームでの公式戦出場は叶わず、2016シーズンからはJ3リーグに新たに誕生したガンバU-23チームを中心に活動することになります。

 2016、2017シーズンはガンバU-23の主力として出場時間を伸ばしましたが、2017シーズン終了後にはガンバとの契約を満了。JPFAの合同トライアウトにも参加して移籍先を探していましたが、昨年末にグルージャへの完全移籍が発表されました。

 ガンバU-23ではSB、CBとして出場することが多かった嫁阪選手。基本的にGK以外はどこでもこなす器用な選手ですが、グルージャにおいてはCH要員になると予想。正確なボールを供給する嫁阪選手の左足は左サイドで見てみたい気もしますが、2017シーズンのグルージャのCH要員だった垣根選手、差波選手、林選手らが退団し、CHの選手層が薄くなったため、嫁阪選手は益子選手、河津選手、江頭選手らとCHのポジションを競っていくものと思われます。

 私は新加入選手の中では嫁阪選手に最も期待を寄せており、グルージャの成績を昨季以上にするためには、嫁阪選手が主力選手として昨季後半における差波選手のような活躍を見せる必要があると考えています。

 嫁阪選手の持ち味は左足からの正確なキック、ドリブルとゲームメイク能力。ガンバ時代から指摘されていた守備力を改善させ、是非ともグルージャの主力CHの座を勝ち取って欲しいと思います。

 

江頭一輝選手

 

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 続いて大分トリニータから期限付き移籍グルージャに加入した江頭一輝選手。

 江頭選手は山口県宇部市出身。中学時代までは地元の少年団、クラブでサッカーを続け、高校入学時の2013年に大分トリニータU-18に入団。

 高校2年次の2014シーズンからはトリニータU-18の主力選手として活躍。トリニータU-18の高円宮杯プリンスリーグ九州での優勝と高円宮杯プレミアリーグへの昇格に貢献しました。3年次の2015シーズンも高円宮杯プレミアWEST3位などに主力選手として貢献。

 2016シーズンにはトリニータトップチームに昇格。しかし2016シーズンの公式戦出場は天皇杯2回戦、清水エスパルス戦での途中出場のみ(合計出場時間10分)。

 2017シーズンは出場機会を求め、社会人東海リーグ1部の鈴鹿アンリミテッドに期限付き移籍鈴鹿では主力選手としてフル稼働。東海リーグの優勝、全国社会人選手権の優勝に貢献しました(地域チャンピオンズはグループリーグ敗退し、クラブのJFL昇格はならず)。

 昨年12月に大分トリニータに復帰することが発表されましたが、今月10日にグルージャへの期限付き移籍が発表され、J3に舞台を移した江頭選手の武者修行継続が決定しました。

 江頭選手はトリニータU-18時代も鈴鹿アンリミテッドでも、主にCHとしてプレーしていたようで、グルージャでも益子選手、河津選手、嫁阪選手らとCHのポジション争いをしていくと予想されます。

 江頭選手のプレーを全く確認していないので実力は未知数ですが、地域リーグとは言え社会人クラブとしてはトップクラスに属する鈴鹿アンリミテッドで、昨季は加入後ほぼ全ての公式戦をスタメンでプレーしているので、J3においても即戦力として十分計算出来るのではないでしょうか。

  2018シーズンのグルージャは、今オフ移籍してきたJクラブユース育ちの若手CH候補3名(嫁阪選手、江頭選手、山田選手)の出世争いという見方も面白いと思います。江頭選手のグルージャでの成長に期待しています。

 

山田陸選手

 

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 MF編の最後は大宮アルディージャから期限付き移籍してきた山田陸選手。

 山田選手は東京都出身で大宮アルディージャの下部組織からの生え抜き選手。ユースまで順調に成長し個人昇格すると、高校1年次の2014シーズンからアルディージャユースの主力選手として活躍。2年次の2015シーズンにはアルディージャユースを日本クラブユース選手権の準優勝、高円宮杯プレミアEASTの3位(アルディージャ過去最高順位)に導きました。

 2017シーズンにはアルディージャのトップチームに昇格。しかしプロ1年目の出場時間は、途中出場したルヴァンカップの1試合と天皇杯の1試合の合計14分間に留まりました。

 そして山田選手はプロ2年目の2018シーズンに期限付き移籍の形で、Jリーグの辺境地、グルージャに武者修行に出された訳です。

 ユース時代までは主にCHのポジションでプレーしており、パスセンスがあるゲームメーカータイプだったようです。プレーを見ていないのでその実力は未知数ですが、アルディージャでは、ここ数年で最も期待出来るホープと見る向きもあります。グルージャという新たな場所で研鑽を積み、大宮アルディージャに大きく成長した姿で凱旋して欲しいと思います。

 山田選手は現トップチーム選手の中では最も若い19歳。下記のような宴会盛り上げスキル(フリースタイルラップ)も持っており、先輩たちやサポーターから可愛がられるキャラになりそう。ムードメーカーとしても頑張ってください。

 


山田陸選手・大宮アルディージャ2017年度初練習・トークショー