グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブであるグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第6節 グルージャ盛岡 vs ブラウブリッツ秋田

 グルージャ劇的逆転勝利で北東北ダービーを制す。

 8日にホーム、いわぎんスタジアムで行われたJ3第6節、ブラウブリッツ秋田戦において、グルージャは後半ロスタイムでの鈴木選手の劇的勝ち越し弾で、勝ち点3を獲得しました。 

 

公式結果

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フォーメーション

 グルージャは怪我で離脱中のCH河津選手の代役を誰にするかに注目が集まりましたが、前節同様、本来CBである福田選手を起用。しかしCHの相方は山田選手ではなく江頭選手。山田選手はベンチにも姿が無かったので、怪我か病気での欠場と思われます。その他は前節と同じスタメン。江頭選手は今季初先発。ベンチには畑本選手と鈴木選手が今季初お目見え。

 ブラウブリッツは右CBを中村選手から千田選手に変更。右WBを平石選手から古田選手に変更。その他は前節と同じスタメン。

 

試合内容

 試合開始。メインスタンドからバックスタンドへの風が強い中、グルージャは風下スタート。1分、ロングの放り込みを田中舜選手が頭で跳ね返したボールを山田尚選手が更に頭で跳ね返し、藤山選手が頭で落とすと前山選手が右足ワンタッチで裏へ。久富選手が一気に抜けてGKと1対1。しかし至近距離からのシュートをGK土井選手が右足でブロック。試合開始早々でブラウブリッツが真骨頂発揮。

 1分、右サイドからのCK。古田選手のキックにペナ外から走りこんできた山田樹選手が左足で合わせますが、ボールは枠を捉えず。

 3分、グルージャ陣内の前山選手のFKは風で球足が伸び、土井選手がキャッチ。

 4分、右サイド太田選手のクロスをワンバウンドさせてから白石選手が左足でシュート。ボールは古田選手に当たってGK清水選手がキャッチ。

 5分、藤山選手の右サイドからのクロスはファーの田中智選手には合わず、ラインを割りました。

 7分、韓選手の中央からのミドルシュートは枠を捉えず。

 12分、FKのこぼれを拾った流れから前山選手が左サイドからのクロス。田中智選手が頭を合わせますが、ボールは勢いなく山なりでゴールの上を通過。

 13分、左サイドからの前山選手のCKは風に流され直接ラインを割りました。

 18分、右サイド太田選手からのクロスは久富選手がクリア。

 19分、右サイドの久富選手から貰った田中智選手がペナ内からシュート性のクロス。ファーに走りこんできた山田尚選手には合わずラインを割りました。

 23分、中盤でボールを奪われブラウブリッツのカウンター。久富選手がドリブルで上がり、パスを受けた韓選手がペナ内からシュート。しかしボールはゴール左に逸れ、グルージャDFがクリア。

 27分、古田選手の右サイドからのCKにファーの田中智選手が合わせますが、ボールは枠を捉えず。

 33分、千田選手からDF裏への長いパスが前山選手に入り、ほぼGKと1対1の状況から前山選手がドリブルからシュート。しかし田中憧選手のスライディングが間に合いブロック。これは田中憧選手のファインプレー。

 34分、右サイドのCKがファーこぼれた流れからペナ内左で韓選手がシュート。しかしグルージャの選手がブロック。

 35分、太田選手が右サイドでのドリブルからペナ内に入りスルーパスするもブラウブリッツDFがブロック。

 36分、グルージャ陣内左サイドからのFK。前山選手のキックに中央の久富選手がゴールから離れる動きの中でヘディングシュート。ボールはゴール枠内右隅に決まりブラウブリッツが先制点。前山選手と久富選手の素晴らしいプレーでしたが、その前に嫌な位置でFKを与えてしまった嫁阪選手の軽率なファールが悔やまれます。0-1。

 38分、CKがこぼれた流れから江頭選手が強烈なミドルシュート。枠内を捉えるもGK清水選手がクリア。

 38分、田中舜選手の左サイドからのクロスにファーで太田選手が折り返しますが、清水選手がキャッチ。

 40分、左サイドで梅内選手、藤沼選手、白石選手、田中舜選手、藤沼選手と細かく繋ぎ、田中舜選手がふわりとしたボールをペナ内に落とすと梅内選手が収め、左から上がってきた白石選手におしゃれなヒールパス。白石選手はドリブルで中に入りラインぎりぎりからマイナスのクロス。藤沼選手がシュートしますが韓選手がなんとかブロック。グルージャらしいショートパスからの速い攻撃で、あと一歩でゴールの場面でした。

 45+1分、左サイドからの古田選手のCKはだれも触れずにファーに落ちてラインを割りました。

 前半は0-1で終了。ブラウブリッツの強い圧力をよく耐えていましたが、精度の高いセットプレーで先制点を許してしまいました。

 

 後半開始前、グルージャは江頭選手に代えて谷村選手。CHには右SHだった嫁阪選手が入り、右SHに谷村選手が入りました。

 46分、グルージャの左サイドからの攻撃のクリアボールを嫁阪選手がボレーでミドルシュートを打ちましたがミートせず枠外へ。

 48分、右サイドからの嫁阪選手のCKに中央で谷村選手が頭を合わせましたが、ボールは枠外。

 51分、グルージャ陣内右サイドでファールを貰い早いリスタートで谷村選手がDF裏へ長いボールを入れると、白石選手が追い付きペナ内左からシュート。しかしボールはゴールの右に逸れました。

 52分、稲森選手がペナ前で前山選手にボールを奪われますが、田中憧選手がペナ内でシュートを打たれる前にクリア。

 57分、左サイドからの田中智選手のクロスはファーで田中舜選手がクリア。

 57分、古田選手の右サイドからのCKにニアで韓選手が頭を合わせますが、枠を捉えず。

 59分、白石選手の左サイドからのFKは清水選手がパンチでクリア。

 62分、梅内選手のペナ内右からのクロスは韓選手がクリア。

 63分、右サイドの太田選手が中央の白石選手へパス。白石選手がペナ内の梅内選手に縦に入れ、梅内選手がターンしてシュート。しかしGK清水選手がブロック。

 63分、太田選手のペナ内右からのクロスは藤山選手がクリア。

 64分、嫁阪選手の右サイドからのCKにファーで谷村選手が頭を合わせましたが、清水選手が正面でキャッチ。 

 70分、田中舜選手に代わって菅本選手投入。左SHだった白石選手が左SBに落ちて、菅本選手が左SHに入った形。

 71分、グルージャ陣内で太田選手からボールを貰った菅本選手がドリブルで相手陣内に駆け上がると、たまわず千田選手が手で倒しイエローカード

 74分、ここがチャンスと見るやグルージャがラインを高く上げた総攻撃。左サイドの白石選手のクロスをファーで待っていたフリーの太田選手が収めペナ内からシュート性のクロス。ボレーで菅本選手が蹴り込むと、枠内左に決まってゴール。リスクを負った総攻撃で相手DFを素早く左右に振った見事な得点。グルージャが終盤で追いつきました。1-1。

 77分、太田選手の右サイドからのクロスは清水選手がキャッチ。

 78分、ペナ外中央での谷村選手とのワンツーから藤村選手がシュート。しかしボールは大きく枠外。

 86分、グルージャ陣内ペナ外左からドリブルを仕掛けた田中智選手を、白石選手が倒してイエローカード

 87分、ペナ左からの古田選手のFKにファーの韓選手が足で合わせましたが、土井選手がキャッチ。

 88分、左サイド福田選手がDF裏へ長いボールを入れると梅内選手が追い付き、後ろから上がってきた谷村選手へパス。谷村選手がシュートしますが、ボールはゴール右に逸れました。

 88分、白石選手に変えて鈴木選手を投入。鈴木選手はそのまま左SBに入りました。鈴木選手はグルージャ3年目ですが、左SBに入るのは公式戦初でしょう。

 89分、菅本選手が長い距離をドリブルで上がってシュートしますが、韓選手がブロック。

 90分、太田選手の右サイドからのクロスにファーで梅内選手が頭を合わせますが、ボールはゴール上枠外。

 90分、グルージャ陣内でボールを奪った田中智選手が裏へスルーパス。藤田選手が追い付きペナ内からシュートしますが、稲森選手がブロック。

 90+2分、左サイドからの古田選手のCKに中央の千田選手が頭を合わせましたが、ボールはクロスバーに当たって手前に跳ね返りました。拾った福田選手がそのままドリブルで相手陣内に持ち込み、右サイドの藤沼選手へパス。藤沼選手はドリブルでペナ内右に侵入して低いクロスを入れると、ファーに走り込んだ鈴木選手が右足でシュート。ボールは左ポストに当たってゴール内に吸い込まれました。アディショナルタイムでのグルージャの大ピンチからの速攻で、鈴木選手の逆転ゴールが生まれました!2-1でグルージャの勝ち越し。

 試合終了。2-1でグルージャの大逆転勝利!

 

 

選手の評価

 鈴木選手の出場時間は最後の数分間のみでしたが、劇的逆転ゴールで全部持って行ってしまいました。若干ずるい感じもしますが、問題なくこの試合のMOMでしょう。今季は怪我で出遅れ開幕前のTRMにも出られず、不遇の時間を過ごしていた鈴木選手でしたが、このゴールで本人とファンはかなり溜飲を下げたことでしょう。

 しかし鈴木選手のファンの方々には冷水をかけてしまうのですが、今後、鈴木選手はプロ入り以来課題となっている空中戦の守備を向上させなければ、太田選手から右SBスタメンの座を奪うことは現時点では困難であり、この日のような途中交代での出場に留まると思われます。鈴木選手はトレーニングと短い公式戦出場時間の中で、監督からの信頼を積み上げていくしかありません。太田選手との高いレベルでのポジション争いを繰り広げることを望みます。

 

 1点目をあげた菅本選手は準MOMの活躍でした。70分の菅本選手の投入がこの試合の空気を変え、後半のグルージャペースを加速させることになりました。太田選手の速いクロスに合わせることが出来たのは素晴らしかったと思います。

 

 試合後のイベントにおいて「あれはシュートではなく、最初からクロスを菅本選手に当てることを狙っていた」と強調していた太田選手。この試合でも迫力あるドリブルから多くのクロスを入れ、ブラウブリッツ守備陣の脅威となっていました。

 

 ゴールこそありませんでしたが、梅内選手と藤沼選手の2トップの攻守における貢献も素晴らしいものでした。2点目の場面、藤沼選手はよく自陣から相手ペナ内まで走り抜けられる体力が残っていたものだと思います。

 

 福田選手がスタメンでCHに入るのは前節に続いて2回目でしたが、この試合では前回よりも安定度が増したように見えました。グルージャのCHの第一選択肢である河津・山田コンビが使えない緊急事態でしたが、よく乗り切ってくれたと思います。

 

 この試合で唯一、今一つの出来だった初先発の江頭選手。相手のプレスに押されパスを中央で捌く役割を担うことが出来ず、残念ながら前半でお役御免となってしまいました。公式戦でこのレベルの速さや圧力を相手選手から受けたのは初めてで、戸惑う面があったのかもしれません。良いパスやミドルシュートもあったので、あまり気にせず次回に挑んで欲しいと思います。

 

 選手ではありませんが、3枚の交代枠を全て『当てて』みせた菊池監督にも触れない訳にはいきません。菊池監督はこの試合の勝利の立役者と言って良いでしょう。試合後のインタビューでは、グルージャの監督になってから初めてではないかという『にやけ顔』を見せていました。よほど嬉しかったのでしょうね。

 

総評

 一言で言うと素晴らしい試合でした。気が早いですが、今季グルージャのベストバウトの一つとなる試合でしょう。

 

 今季のグルージャは前半と後半でかなり印象が異なる試合が多いのですが、この試合も前半は完全なブラウブリッツペース、後半は完全なグルージャペースとなりました。

 今までの試合では先制点を上げて勝ってきているブラウブリッツは、この試合でも絶対に前半に先制する意気込みでグルージャにプレスをかけてきました。ボールを奪ってもすぐに奪い返されてカウンターを食らう展開を何とか我慢してきたグルージャでしたが、前山選手→久富選手の高精度のセットプレー1本で先制点を奪われてしまいました。

 前半の失点についてはセットプレーの守備よりは、その前の嫁阪選手の軽い守備でのファールや、奪い奪われの中盤の密集の押し合いをものに出来なかったことを反省すべきでしょう。しかし前半を1失点で抑えたことが、後半の巻き返しに繋がりました。

 そして流れを変えたハーフタイムでの谷村選手投入と嫁阪選手のCHへのポジションチェンジ、及び70分での菅本選手投入。

 即席CHコンビだった福田選手・江頭選手では捌ききれなかったパスが、嫁阪選手が中央に入ることによって次第に流れるようになりましたし、谷村選手のドリブルでの攻撃も目立つようになりました。

 終盤でのスピードスター、菅本選手の登場は、疲れの見えてきたブラウブリッツ守備陣の脅威となりました。

 菅本選手の同点弾については、中央を固めてきたブラウブリッツに対して左右に振った攻撃が出来たことが、功を奏したと思います。菅本選手投入後のグルージャの捨て身の猛攻は菊池監督の指示だったと思いますが、見事に作戦が当たり同点に追いつくことに成功しました。

 鈴木選手の逆転弾は、その前のプレーで千田選手がヘディングシュートを決めていればあり得なかったプレーですから、かなり運が良かったとは言えます。しかしグルージャの全選手が集中力を保ち、最後まで引き分けでなく勝利を目指したことが生んだプレーであり、本当に価値があるものだったと思います。

 

 昨季のJ3王者であるブラウブリッツとの北東北ダービーにおいて、これ以上ない試合内容で勝ち点3をものに出来たことは、グルージャにとって大きな自信になったことでしょう。

 残念なのは、またしてもいわスタに観客が1,000人未満しか集まらなかったこと。今後も選手たちはこの日のような素晴らしい試合を見せて、我々は選手たちを応援しながらその素晴らしさを広めていく…しかないでしょうね…。

 いつの日か満員のいわスタで大歓声の中、この日のようなドラマティックな試合が見られることを期待しています。