グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

J3リーグ第6節までのグルージャ盛岡の総括

 今週末、J3リーグは第7節が全国各地で開催されていますが、今節はグルージャのお休み節。グルージャサポーターは22日の天皇杯県予選決勝までは一息つく期間となります。

 今週は第6節までのグルージャの戦いぶりを振り返りつつ、Football LABのスタッツを使い今後のグルージャについての妄想を膨らませてみようと思います。

 

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順位表と試合結果

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リーグ9位(第6節終了時)

 極寒北国の貧乏クラブであるグルージャは、1月~3月頃までは良い練習環境を整えられない状況にあるので、シーズンはスロースタートになりがち…。ということを踏まえると、序盤戦第6節終えて2勝1分3敗で9位はまずまずの順位でしょう。

 特にグルージャのキャプテンであり、ピンチの芽を摘み取る役割を担うCH河津選手が第4節鳥取戦で怪我を負い欠場する中、第5節群馬戦、第6節秋田戦を1勝1分で乗り切ったことは非常に評価出来ることだと思います。

 

基本布陣の昨季との比較

2017シーズン(3バック時)

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2017シーズン(4バック時)

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2018シーズン 

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現時点のポジション状況

 12名の選手が去って14名の選手が新加入したグルージャは、当然ながら先発メンバーも大幅に入れ替わりました。昨季から引き続き先発に選ばれているのは土井選手、梅内選手、福田選手くらい。菅本選手、谷村選手もスタメンを勝ち取っているとは言えない状況です。ちなみに今季6試合全てフル出場しているのは土井選手、福田選手、太田選手、藤沼選手の4名。

 フォーメーションは、昨季は3バック・4バック併用していましたが、今季は今のところ4-4-2の一択。

 以下、各ポジションの選手状況をざっとおさらいします。

【GK】今季ここまでの土井選手の安定したプレーぶりはさすがの一言。セーブ・キックともに一段階レベルが上がった気がします。怪我がない限り土井選手の先発出場が続くでしょう。

 

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【CB・SB】稲森選手、太田選手、田中舜選手が新たにスタメンの座を勝ち取った最終ラインは高さ・強度が増し、セットプレーやクロスへの耐性は明らかに増しました。更にここ2試合で田中憧選手がCBとして安定したプレーを見せスタメン争いに入ってきたこともポジティブなトピックス。数字の上でまだ顕著にはなっていませんが、今季こそは過去2シーズンからのテーマである失点数減少を達成出来ると私は予想しています。

 

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【SH】4-4-2はSHの運動量が一つの鍵となるフォーメーションですが、白石選手、嫁阪選手、菅本選手、谷村選手とそれぞれ左右どちらのSHも出来る選手を揃えてレベルを落とすことなくターンオーバー出来ることは、今季のグルージャの強みでしょう。今後、安楽選手が怪我から復帰すればサイドの選手層は更に厚みを増します。

 

【CH】今のところ菊池監督の第一選択肢は河津・山田コンビのようです。山田選手は華麗な足技と視野の広さで噂通りの逸材ぶりを見せておりますが、心配なのは河津選手が怪我で離脱中であること。山田選手、江頭選手は守備面に不安があるため、苦肉の策として第5節からCB福田選手をCHへコンバートしたのは記憶に新しいところ。ここ2試合を見る限り策はハマっているので河津選手が完全復帰するまで、菊池監督は福田選手をCHとして使うつもりかもしれません。

 

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【CF】怪我人が多数出ているCFですが、スタメン:梅内選手、藤沼選手、途中交代:宮市選手の3人で回している状況。CFにもかなりの運動量が求められるグルージャにおいてシーズンを通して3人で回し切るのは困難なので、高柳選手、谷口海選手、今関選手の早期復帰が待たれるところです。

 

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スタッツのシーズン比較

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守備面のスタッツ

 守備面で目につくスタッツは、『被シュート』の多さ。J3の17チーム中、最も多くシュートを打たれています(1試合平均16.3本)。しかし『被攻撃回数』と『被ゴール』(失点)はリーグの真ん中位なのでグルージャは、

「ボールを相手に渡すと、高い確率でシュートまでは持っていかれてしまう。しかしシュートを数多く打たれても簡単には失点は許さない」

チームであると言えます。このことは、グルージャの高い守備ラインと、GK土井選手とDF陣の粘り強い守備の結果」を表しているのではと考えられます。グルージャは基本戦術として高いラインを設定しているので、ある程度相手アタッカーに裏に抜けられシュートを打たれることは想定内と言えます。

 今後はオフサイドラインの管理や、裏に抜けられた際の失点の確率を減らすためのDFの駆け引きなどののレベルを高めて欲しいと思います。

 

攻撃面のスタッツ

 予想通り過去2シーズンと比べロングパスが増えてショートパスが減り、全体のパス数は減っています。総パス数がリーグトップクラスだった2016シーズンと比べると総パス数は1試合平均60本弱も減っており(6分割したエリア別では3rdエリアでのパスの減少が顕著)、これも『繋ぐことを大事にしつつも、チャンスがあればロングボールでの裏抜けも積極的に狙っていく』現在のグルージャスタイルを表しています。

 パス数が減っても『シュート』(13.8本、リーグ3位)や『PA侵入回数』(17.7回でリーグ2位)や『ドリブル』(19.5回、リーグ1位)はリーグ上位を保っており、選手たちは「ゴールに向かっていく意識」を忠実に表現出来ているようです。

 

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 谷口堅三選手を放出したおかげで「困ったときはCFに当てる」策は少なくなりましたが、その分、梅内選手・藤本選手が裏抜けを狙う場面が増えました。

 更に白石選手や太田選手の加入によりサイドからの攻撃が活性化しており、昨季と比べると機動力を生かした攻撃になっています。

 個人的な希望ですが、細かいパスで中央突破を目指す攻撃とともに、先日のブラウブリッツ戦の1得点目で見せた両サイドに素早く振るような攻撃をもっと見てみたいと思っています。

 

今後の見通し(希望的予想)

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 現時点の得失点ではまだ失点が上回っていますが、1試合平均の得点、失点が今と逆くらいになれば(平均得点:約1.5、平均失点:約1.3)、今季の目標である勝ち点40は十分に実現可能だと考えます。

 

 今季の6試合を通して見て、守備面、攻撃面の両面で昨季からの上積みが感じられることが、とにかく何より嬉しいです。

 ここ2戦では主力の河津選手の不在(第6節では山田選手も不在)の中でも、若い選手たちは粘り強い戦いを見せてくれました。今、グルージャには非常に良い流れが来ています。

 この流れを大事にしながら、更なるトップチームのレベルアップを図って欲しいと思います。