グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブであるグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第13節 グルージャ盛岡 vs ギラヴァンツ北九州

 ようやく、本当にようやくグルージャが見せてくれました。こういう泥臭いグルージャが見たかったのです。

 グルージャは6月10日に行われたJ3第13節ギラヴァンツ北九州戦にスコア2-0で勝利。4月8日の第6節ブラウブリッツ秋田戦以来の勝ち星をあげ、今季初の完封勝利となりました。

 

公式結果

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フォーメーション

 グルージャは前節の福島ユナイテッド戦と全く同じ3-4-2-1のフォーメーションで、その時と全く同じ先発選手。

 ギラヴァンツは前節のカターレ富山戦の3-5-2から左SHを安藤選手に右SHを野口選手に変更。ほかの選手は前節と同じ。

 

試合内容

 グルージャは風下からのスタート。試合開始。6分、谷村選手の右サイドからのCKはニアでギラヴァンツ選手がクリア。

 10分、右サイド奥でスローインを受けたダヴィが角度のない所からシュート。しかしボールは小谷選手のスライディングの足をかすめてゴール左枠外。

 11分、井上選手の左サイドからのCKは中島選手がパンチでクリア。こぼれをペナ前で収めた加藤選手がシュートするも中島選手が正面でキャッチ。

 14分、右サイド奥でスローインを収めたダヴィ選手から藤原選手を経由してボールはペナ前中央の安藤選手へ。安藤選手がシュートを打ちましたがボールはクロスバーの上を通過。

 15分、グルージャ陣内中央まで川島選手がドリブルで運び、左サイドの安藤選手にパス。安藤選手はファーのダヴィ選手の頭めがけてクロスを入れますが、合わずにボールは流れてゴールラインを割りました。

 16分、田中憧選手のロングパスを収めた右サイドの白石選手がクロスを入れましたが、左から走り込んできた宮市選手には合わずにペ選手がクリア。

 16分、井上選手からのスルーパスを受けたダヴィ選手がドリブルで上がりますが、畑本選手と連携して挟みながら福田選手がうまく体を入れてシュートには持ち込ませず、ボールはラインを割りました。福田選手の強さが出たシーン。

 18分、ギラヴァンツ陣内左サイドからの白石選手のFK。ペナ内ファーで福田選手が頭で落として河津選手が左足でシュートするも川島選手がブロック。

 19分、右サイドハーフウェイライン付近から畑本選手が右サイド裏へのパス。収めた白石選手がペナ内ハーフスペースに侵入して折り返しのパス。ゴール前中央の谷口選手が右足を合わせるとボールはゴール天井に突き刺さりゴール。グルージャが素晴らし攻撃で先制点。谷口選手はこれがプロ初ゴール。

 22分、白石選手に左サイドからのCKはニアでギラヴァンツ選手がクリア。こぼれを拾った流れから谷村選手がペナ内右からシュート性のパス。しかしボールは谷口選手の体に当たり収められず。

 24分、白石選手の左サイドからのCKをファーで福田選手がヘディングシュート。一瞬ゴールしたかに見えましたが、ボールは右ポストを叩いてゴールならず。惜しい。

 24分、谷村選手の右サイドからのCKはギラヴァンツ選手がクリア。

 26分、ギラヴァンツ陣内右サイドで白石選手がFK。川島選手の頭に当たったボールは後ろに流れさらにダヴィ選手の頭に当たってゴール方向へ。あわやオウンゴールでしたが、GK山岸選手がジャンプしてぎりぎり掻き出しました。

 32分、グルージャ陣内中央からの井上選手のFK。直接ゴール右隅を狙ってきましたが、中島選手がファインセーブ。

 33分、井上選手の右サイドからのCKに中央でペ選手が頭を合わせましたが、ボールは枠を捉えず。

 37分、自陣右サイドから井上選手が裏へのロングパス。ダヴィ選手が収めてGKと1対1になりかけますが、追い付いた畑本選手が体を入れてシュートは打たせず。逆にダヴィ選手が手を使ったファールを取られました。

 42分、右サイド奥からの畑本選手のクロスは川島選手がクリア。

 42分、井上選手が右サイド裏へのロングパス。ダヴィ選手が収めればチャンスでしたが、福田選手が体を入れ最後はダヴィ選手に当ててラインを割らせました。

 43分、左サイド野口選手からアーリークロスに、裏へ抜け出した平井選手がゴール前中央で収めてシュート。しかし若干トラップがずれたせいでシュートは枠を捉えず。

 44分、白石選手の左サイドからのCKにファーで福田選手が頭で落としましたが、味方選手に合わず、ギラヴァンツ選手がクリア。

 前半は1-0で終了。開始から10分頃まではグルージャのプレスを警戒したギラヴァンツが長いボールを多用して慎重に入り、それからはギラヴァンツのペース。10分過ぎに押された時間帯、体を張ってギラヴァンツのペースにさせなかったことが19分の見事な先制点に繋がりました。ダヴィ選手を完璧に抑えているDF陣の集中力が最後まで持つかどうか。

 

 後半開始。46分、ギラヴァンツ陣内右サイドで安藤選手からボールを奪った谷村選手がドリブルから川島選手の股抜きを経てペナ内角度のない所からシュート。ボールはゴール内側の左側ネットに刺さってゴール。谷村選手は今季初ゴール。久々に谷村選手が『規格外』を見せてくれました。2-0。

 50分、白石選手がドリブルで左サイドハーフスペースを上がりクロス。中央の宮市選手には合わずボールは流れますが、拾った谷村選手が小谷選手へパス。小谷選手のシュートは相手選手にブロックされますが、こぼれを谷村選手が直接シュート。しかしこれも相手選手に当たってゴールラインを割りました。

 53分、宮市選手が中央でのドリブルからのミドルシュートはミートせずGK山岸選手がキャッチ。

 54分、加藤選手が蹴った裏へのルーズボールの処理のため、ペナから出てきた中島選手がバウンドの目測を誤りヘディングクリアし損ねますが、田中憧選手がカバーして事なきを得ました。

 55分、相手陣内右サイドでボールを奪った谷村選手がハーフスペースに抜けだした小谷選手へスルーパス。小谷選手がシュートしましたが、山岸選手の指先に触れたボールはゴール左ポストを叩いて跳ね返りました。山岸選手が触らなければ小谷選手の初ゴールだったでしょう。

 59分、右サイドのペ選手から裏へのスルーパスに反応した平井選手がペナ内でシュート。しかし畑本選手スライディングブロックしてボールはゴールラインを割りました。

 63分、白石選手の相手陣内中央からのFKに福田選手が頭を合わせましたが、枠を捉えず。

 64分、右サイド井上選手のクロスは中島選手がキャッチ。

 66分、グルージャ選手交代。谷口選手に代わり藤沼選手投入。

 68分、左サイドの安藤選手からハーフスペースへ走り込んだ内藤選手へスルーパス。内藤選手が折り返しますが、味方選手には通らず畑本選手がクリア。

 70分、ミドルゾーンでボールを奪った菅本選手が中央をドリブルで上がり右の小谷選手へパス。小谷選手はハーフスペースの宮市選手へパスし宮市選手がシュート。しかしボールはゴール枠外左を通過。

 71分、ギラヴァンツ陣内左サイドからのFK。小谷選手が左サイド菅本選手へパス。谷村選手に戻して谷村選手がクロス。クリアボールをファーで福田選手がヘディングして中に入れましたが山岸選手がキャッチ。

 74分、グルージャ陣内のFKの流れから左サイドの野口選手のクロスにダヴィ選手が頭で落としましたが、ギラヴァンツの選手は触れず中島選手がキャッチ。

 75分、グルージャ選手交代。谷村選手に代わり梅内選手投入。

 79分、相手陣内右サイドでボールを奪った白石選手のクロスは川上選手が頭で跳ね返しました。

 81分、前田選手のパスを受けた安藤選手が左サイドからクロス。ファーで待っていた野口選手がトラップしてシュートを試みましたが、シュートを打つ前に菅本選手がクリア。

 82分、相手陣内でボールを奪った小谷選手から左サイド菅本選手へパス。菅本選手がドリブルからクロスを入れましたが、藤沼選手、宮市選手には合わずボールはゴールラインを割りました。

 84分、グルージャ選手交代。菅本選手に代わり高柳選手。高柳選手がワントップ、藤沼選手、宮市選手がシャドウ、左WBが梅内選手にポジションチェンジ。

 85分、相手のクリアボールを拾った梅内選手が中央からミドルシュートするも、ボールはゴール枠外左へ。

 試合終了。2-0でグルージャ今季初の完封勝利。

 

選手の評価

 この試合、グルージャの殆どの選手が素晴らしい働きを見せてくれたので、見た人によってこの試合のMOMは変わってくるでしょう。

 プロ初ゴールの谷口海選手、久々のゴラッソを見せた谷村選手はMOMに選ばれておかしくないのですが、私は今季初の完封勝利に貢献したCBの3選手(畑本選手、田中憧選手、福田選手)を推したいです。

 私が誰か一人と選ぶとすれば、先制点の起点となった相手DF裏へのパスや、37分、59分のピンチには体を張ったディフェンスで勝利に貢献した畑本時央選手。今季はそれほど試合に出場出来ていませんが、この日のようなプレーを見せ続ければ、仮に稲森選手が怪我から戻ってきても先発起用されるのでは無いでしょうか。

 宮市選手、谷口選手、谷村選手の前からのプレスや、白石選手の右サイドから切り込む攻撃も素晴らしかったと思います。

 

 ギラヴァンツの選手の中では、やはりダヴィ選手がこの試合における大きな脅威となりましたが、それだけに完封出来たことが嬉しくて仕方ありません。

 

総評

 試合開始からハイプレスからのショートカウンターというグルージャの狙いははっきりしており、その流れにさせないためギラヴァンツは中盤を省略した長いパスを多用する慎重な入りを見せていました。

 ギラヴァンツは『戦術=ダヴィ』と例えるのが適切なほど、ダヴィ選手にボールを集めてゴールを狙いましたが、グルージャはシーズン序盤の『ザル』っぷりが嘘のような連携の取れた力強い守備を見せ、ギラヴァンツの攻撃を跳ね返し続けました。

 トータルのポゼッションはグルージャが42%でしたが、前半、後半ともグルージャの鋭いカウンター攻撃が目立つ試合となりました。

 この時期にしては比較的涼しく動きやすかった気象条件や、ややグルージャよりだったと言えるレフリングもグルージャに味方したと言えますが、この試合最大の勝因は「運動量、球際、切り替えで相手選手を上回ったこと」、そして「選手全員が菊池監督が用意した戦術を理解しほぼ完璧に遂行しきったこと」、になるのではないでしょうか。今季グルージャのベストバウトの試合だったと言えるでしょう。

 

  この試合のグルージャのパス数は216本。近年のグルージャでは稀にみる少なさでした(ここまで少なかったのはパス数:215本だった鳴尾監督時代の2015シーズン第23節町田ゼルビア戦(7月29日)まで遡る)。

 神川監督時代のサッカーとは全く別物ではありますが、このパス数でもこれだけ力強く面白いサッカーを見せられるということを、菊池監督から教わった気がします。即時監督交代を唱える方々も、この試合に関しては菊池監督を評価せざるを得ないのではないでしょうか。

 「所詮最下位のチームに勝っただけ」という苦しい言い訳も出来ないことは無い(もちろんギラヴァンツに勝つことがそんなに甘いことである訳が無いが)。ですが、藤枝MYFC戦での大惨敗からシステムを変更した3試合目で、ここまで素晴らしい試合内容で勝利を収めることは、それなりに難易度の高いミッションだったと思います。

 まだシーズンは4割弱が終わったところなので、まだこれからもチームの浮き沈みはあるでしょうが、少なくとも今季は「菊池監督のグルージャ」を最後まで見届けたいと思っています。