グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第32節 Y.S.C.C.横浜 vs グルージャ盛岡

 グルージャは19日にアウェイ三ツ沢公園陸上競技場で行われたY.S.C.C.横浜戦にスコア2-1で逆転勝利し、勝ち点3を盛岡に持ち帰ることに成功しました。

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公式結果f:id:zenbuddhist:20171122054028j:plainf:id:zenbuddhist:20171122054653j:plainf:id:zenbuddhist:20171122054044j:plain

 

フォーメーション

 YSは予想通り出場停止明けの中西選手がCBで先発復帰、CHは後藤選手、小澤選手の4-2-3-1。

 グルージャはなぜかCB畑本選手の姿がベンチにも無く欠場。よってCBは守田選手、福田選手、八角選手。八角選手の先発出場は8月の栃木SC戦以来。それ以外の1,2,3列目はいつものメンツの3-4-2-1。

 

試合内容

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 試合開始。1分、左サイド奥の菅本選手から谷口選手、梅内選手、垣根選手と渡って最後は差波選手がミドルシュート。しかしボールは大きく左に外れました。

 5分、左サイド西山峻選手のクロスにファーで小松選手が頭で落とすと、逆サイドから走り込んだ後藤選手が左足を合わせてゴール。後藤選手がオフサイドに見えなくもない位置でしたが、判定はそのまま。しかし小松選手にフリーで触らせた守田選手、ボールウォッチャーになり後藤選手に外から抜かれた鈴木選手、ともに反省しなければならないシーン。今季のグルージャで何度も見たパターンの失点で0-1。

 6分、差波選手の左サイドからのクロスのこぼれを谷口選手が頭で落として梅内選手がペナ内中央からシュート。しかしボールにミート出来ず、勢いがないボールを浅沼選手がキャッチ。

 9分、谷村選手が右サイドをドリブルで上がって低いクロス。相手選手に当たってこぼれたボールを菅本選手がペナ内でシュートしますが、ミートせず浅沼選手がキャッチ。

 11分、右サイドでボールを奪った辻選手のドリブルからの左足ミドルシュートは枠に飛ばず。

 16分、センターサークル付近でのボールの奪い合いから奥田選手が抜け出し、ドリブルでGKと1対1。ペナ内からシュートを打ちましたが、土井選手が体を当てて何とかクリア。守田選手の軽いプレーが奥田選手の突破を許してしまいました。

 17分、GK土井選手から鈴木選手へのミスパスから奪った北脇選手がミドルシュートするも、ボールはゴール枠外左へ。

 24分、後藤選手の左サイドからのCKは誰も触れずファーにこぼれ、北脇選手が拾ってクロス。こぼれを左サイドから後藤選手がシュートするも枠に飛ばず。

 27分、菊池監督の指示により谷村選手と菅本選手のポジションチェンジ。

 34分、右サイド鈴木選手からのDF裏へのパスに菅本選手が追いつきクロスするも相手選手がクリア。

 35分、差波選手の右サイドからのCKを福田選手がヘディングシュートしますが、ボールは枠を捉えず。

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 36分、辻選手から右サイドでボールを受けた小松選手が、右の大外を裏へ抜けた後藤選手へパス。後藤選手が角度の無い場所からシュートするも、土井選手がクリア。

 38分、CKからの流れで左サイドの後藤選手に再びボールが転がりクロス。しかしファーで福田選手がクリア。

 44分、右サイドで北脇選手がオーバーラップしてきた大泉選手にパス。大泉選手はクロスを上げかけますが、差波選手がスライディングでクリア。

 45+1分、左サイドで辻選手がドリブル突破を計り守田選手を抜きかけるも倒れてボールはラインの外へ。ファール判定は無し。グルージャには危ない場面でした。

 前半終了。0-1。前半の30分ごろまでは完全にYSペース。27分からのポジションチェンジのせいかは分かりませんが、前半の最後の方はグルージャも少しリズムが出てきた様子。

 

 後半開始。後半からグルージャは選手交代はせずにフォーメーションを変更。右SB鈴木選手、左SB八角選手、右SH菅本選手、左SH谷村選手で、谷口選手、梅内選手を2トップとする4-4-2へ。

 50分、左サイドからの後藤選手のCKがファーでこぼれたところを辻選手がボレーシュートしますが枠を捉えず。

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 55分、谷村選手のミドルシュートは相手選手がブロックしゴールに届かず。その跳ね返りボールを拾ってYSが速攻。辻選手が左サイド奥でボールを拾いドリブルからシュートに行くところで守田選手がスライディングでクリア。

 57分、センターサークル付近で谷口選手がボールを奪い、垣根選手から差波選手にボールが渡ると差波選手は中央をドリブルで上がって左足でミドルシュート。良いシュートでしたが、浅沼選手が横っ飛びで手に当ててクリア。

 58分、CKの跳ね返りの流れから、右サイドの差波選手にボールが渡りファーにクロス。福田選手がゴール前に頭で落としますが、味方選手がおらず浅沼選手がキャッチ。

 58分、左サイドで粘った奥田選手から後藤選手にパス。後藤選手は中央から裏へスルーパス。辻選手が裏へ走り込みましたが触れず、土井選手がキャッチ。

 59分、下がってボールを受けた谷口選手から右サイド鈴木選手へパス。鈴木選手は長めのボールを菅本選手へ送ると菅本選手は後ろの差波選手へワンタッチで落とし、さらにワンタッチで左サイドの谷村選手へふわりとしたパス。谷村選手はトラップからシュートするも浅沼選手がビッグセーブ。しかしグルージャのチャンスは続き、こぼれを梅内選手が右サイドで拾うと、谷口選手とのワンツーからシュート。しかしボールはクロスバーに当たり枠外へ。あの至近距離からボールをふかすのは梅内選手の伝統芸能か…。グルージャはここまでで最大のチャンスを逃しました。

 62分、谷口選手out、森選手inの選手交代。森選手が左SBに入り八角選手が左SH、谷村選手がCFへ。

 65分、グルージャショートコーナーの流れのこぼれをペナ内中央で垣根選手がシュートするも大きく枠を外しました。

 67分、吉田選手のミドルシュートは土井選手が正面でキャッチ。

 73分、辻選手が右サイドで福田選手を抜きドリブル突破を試みますが、守田選手がペナ内でクリア。

 75分、西山峻選手から前線の辻選手へスルーパス。辻選手はドリブルで上がって左の奥田選手へパスし、GKと1対1に近い状況を作りました。奥田選手はペナ内からシュートを打ちますが、土井選手が倒れ込みながら手に当ててビッグセーブ。

  85分、残り時間が少なくなり前がかりになってきたグルージャに対してYSのカウンター。自陣ペナ前付近から吉田選手がDF裏へ出すと辻選手が猛然と追いかけGKと1対1になりかけますが、土井選手がハーフウェイライン近くまで出て来てクリア。ぎりぎりのプレーでしたが素晴らしい判断でした。

 85分、福田選手のロングフィードを右サイドで上がっていた守田選手が頭で落とし、菅本選手がクロス。谷村選手が頭で合わせましたが、ボールは枠を捉えず。

 87分、右サイドの差波選手からペナ内でパスを貰った梅内選手がシュートと思いきや中央の鈴木選手に横パス。鈴木選手はシュートを打ちますが、ボールは相手選手に当たって枠外へ。

 88分、差波選手の右サイドからのCKをファーで福田選手がヘディングシュート。ボールはゴール枠内右上隅に吸い込まれゴール。福田選手はプロ初ゴール。1-1。f:id:zenbuddhist:20171125094743j:plain

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 89分、右サイドで奪った鈴木選手が右サイド裏へパス。谷村選手が収めてドリブルでペナ内中央まで入ってシュート。一旦浅沼選手に弾かれましたが、ゴール左にいた菅本選手がこぼれを押し込んでゴール。2-1。逆転でグルージャの勝ち越し。

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 90分、左サイドでボールを奪った益子選手から、菅本選手を経由して谷村選手にボールが渡ると、谷村選手はペナ内左からシュート。グラウンダーの良いシュートでしたが、浅沼選手が何とか触ってセーブ。

 90+3分、ロングボールにペナ内で中西選手が頭を合わせましたが、土井選手が正面でキャッチ。

 90+3分、井上選手がドリブルからカーブをかけたミドルシュートを打ちましたが、浅沼選手がキャッチ。

 試合終了。2-1でグルージャが劇的な逆転勝利。

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選手の評価

 MOMは16分、75分、85分のビッグセーブで、失点を序盤の1点のみに抑えて勝利に貢献した土井選手。

 谷村選手にはゴール、アシストは付きませんでしたが、後半のアグレッシブなプレーはグルージャの攻撃に勢いをもたらしました。2点目の半分は谷村選手のゴールということで良いでしょう。

 今季のグルージャでは福田選手が最も空中戦に強い選手であることは分かっていたので、いつかはセットプレーからの福田選手のゴールはあるだろうと思っていましたが、第33節にして遂に今季及びJリーグ初得点。福田選手にとっては忘れられないJリーグ初ゴールとなったのではないでしょうか。

 勝ち越しを決めた菅本選手も試合を重ねるごとに少しずつ良くなっていると思います。この日は盛んに監督、コーチ陣から檄(指示)を飛ばされていましたが、最後の最後で報われました。

 YSの選手では辻選手がゴールこそありませんでしたが、1対1の強さ、スピードで強烈な印象を残しました。後藤選手もパス、シュート、守備と総合力のある素晴らしい選手でした。

 

総評

 今季のグルージャにとって最も劇的なハッピーエンドとなり、観戦したサポーターにとっては非常に嬉しい試合。

 まずは最後まで勝利を諦めずに全力を尽くした選手たちに感謝。私は59分の梅内選手、65分の垣根選手、85分の谷村選手、87分の鈴木選手と、絶好のチャンスに決めきれないシーンを見て「今日は駄目だな…」と心が折れかかっていました。私は心の弱い人間です…。

 グルージャの後半からのフォーメーション変更がうまく嵌まり、ボール奪取率が向上した面もありましたが、YSがフィジカル、メンタルで根負けしたような印象。75分以降のYSの著しい勢いの落ち方は不思議な感じがしました。

 後半は昨季の良かった頃のグルージャを思い起こさせる早いタッチのパスが数多く決まり(この日は久々のパス総数500超え)、あとはシュートが決まれば言うこと無しでしたが、やはり決定力には大いに問題がありました。グルージャもYSも決定機を外しまくっており、外したシュートの内のどれかが入っていれば全く違う展開もあり得ました。この試合こそ梅内選手には決めて欲しかったのですが…。

 グルージャの守備面は突っ込みどころ満載。失点シーンは相変わらずの左右に振られた際の緩さを露呈しましたし、簡単に辻選手のドリブルに置いて行かれるシーンがいくつもありました。この試合はYSの拙攻にかなり助けられたので、結果オーライではなくしっかり反省して次の試合に臨んで欲しいと思います。

 

 この日のような劇的な勝利をホーム戦でも見せてほしいと願うのは、私だけではないでしょう。今のグルージャは上位に入れるほど強くはありませんが、悲観するほど弱いチームではありません。やれば出来ます。

 残り2試合も連勝で、少しでも上位でフィニッシュ出来ることを期待しています。

 次節ホーム最終戦セレッソU-23戦では、いわスタで勝利のダンスを!

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