グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第27節 グルージャ盛岡 vs カターレ富山

 グルージャは14日に行われたJ3第27節カターレ富山戦を2-1で勝利し、6月のAC長野パルセイロ戦以来となるホームいわぎんスタジアムでの勝利をサポーターに届けることが出来ました。

 

公式結果

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フォーメーション

 フォーメーションは予想通り両チームとも3-4-2-1。

 グルージャは前節から3人を入れ替え。田中憧選手に代えて河津選手をCBに据えてCBの並びは左から久保選手、福田選手、河津選手。そして左WBを菅本選手から江頭選手に、CHを江頭選手から山田選手に、シャドーを梅内選手から藤沼選手に代えてきました。

  河津選手がスタートからCBに入るのも、江頭選手が左WBに入るのも今季初であり、若干不安を感じるスタメン配置。

 また怪我で離脱していた嫁阪選手と畑本選手が久々にベンチに入りました。

 

 カターレは前節から1人の入れ替え。右WBを川上選手から佐々木一選手に変更してきました。昨季グルージャで活躍した差波選手はベンチからのスタート。

 

試合内容

 試合開始。グルージャは風上からのスタート。2分、相手GKを山田選手がヘディングで前方に跳ね返すと、谷口選手がワンタッチで藤沼選手にパス。前線3人がゴール前に走り込み、藤沼選手からDF裏へのスルーパス。谷口選手が抜け出してGKと1対1を作ると、ペナ内左から左足でシュート。ボールはGK永井選手の右足横を抜け、左ゴールポストぎりぎりの枠内に収まりました。試合開始早々の鋭いカウンターでグルージャが先制。これで谷口選手は今季11ゴール。1-0。

 5分、グルージャの右サイドのパス回しで引っかかったボールがペナ外中央の宮市選手にこぼれ、宮市選手は右足を振りぬきましたが、代選手がブロックしてボールはゴールクロスバーの上へ。

 6分、左サイドをドリブルで突破した白石選手がクロス。宮市選手と久保選手が触ったボールはゴール方向に飛びましたが、GK永井選手が顔でブロック。最後は藤沼選手が触れてゴールラインを割りました。

 13分、右サイドでのボールの奪い合いから、こぼれを拾った新井選手がドリブルでペナ内に侵入し河津選手と交錯して倒れますがファールは無し。グルージャにとっては少し危ないプレーでした。

 14分、右サイドの柳下選手から裏へのスルーパス。ゴール前で弾んだボールをGK小泉選手がキャッチに行きましたが、走り込んだ佐々木陽選手がボールと交錯し、小泉選手は何とか右足にボールを当ててブロック。こぼれを久保選手がクリア。

 18分、右サイドの佐々木一選手からDF裏へのスルーパスに抜け出した苔口選手が収めてペナ内右から佐々木陽選手にヒールパス。佐々木陽選手が右足を振りぬきボールは小泉選手の脇をすり抜け枠内サイドネットへ。グルージャとしては最終ラインのポジショニングに悔いが残る失点。1-1。

  22分、山田選手から右サイドの白石選手にロングパス。収めた白石選手はドリブルで上がってニアにふわりとしたクロス。谷口選手がフリーで右足を合わせましたが、GK永井が正面でキャッチ。

 24分、江頭選手のパスカットからボールを受けた谷口選手が左ハーフスペースから右ハーフスペースの藤沼選手へパス。藤沼選手は中央の宮市選手とのワンツーから突破を試みましたが繋がらず。こぼれを小谷選手がミドルシュートしましたが、藤枝の選手がブロック。

 30分、中央の山田選手から右サイドの白石選手へパス。藤沼選手とのワンツーから右サイドを抜け出してクロス。ペナ内中央に谷口選手が飛び込みましたが、柳下選手がクリア。

 34分、苔口選手から左サイドの裏へスルーパス。新井選手が追いつきペナ内に侵入してシュートを打つも、ボールはゴール外右側へ逸れました。

 39分、椎名選手から左サイド裏へのパス。新井選手が収めてドリブルで上がりファーへのクロス。佐々木一選手が胸トラップからオーバーヘッドでシュートしますが枠を捉えず。

 43分、右サイドの柳下選手から裏へのロングパス。苔口選手が追い付きGKとの1対1を作ってシュートしましたが、小泉選手が体に当ててブロック。こぼれを佐々木陽選手がトラップしましたが河津選手が詰めてシュートに持ち込ませず、こぼれたところを久保選手がクリア。

 45+3分、ハーフウェイライン近くからの椎名選手のFKのクリアボールを新井選手がボレーシュートしましたが枠を捉えず。

 前半は1-1で終了。相手の裏を狙い合う展開。カターレは両サイドCBの外側にボールを入れてくる狙いが明確なだけに、CBはWBと連携してスペースをつぶしていきたい。

 

 後半開始。49分、福田選手のロングボールのこぼれを拾った小谷選手が裏へふわりと落ちるボールを入れ、藤沼選手が右ハーフスペースで拾ってクロス。しかし代選手がクリアしそのボールを白石選手がシュートしますが枠を捉えず。

 55分、左サイドを苔口選手がドリブルで上がりペナ内に入ってから、後ろから来た佐々木一選手に折り返し。佐々木一選手の左足シュートは枠内右隅を捉えましたが、GK小泉選手が横っ飛びでビッグセーブ。このセーブはDAZNベストセーブの3位に選ばれています。

 

 

 56分、左サイドからの椎名選手のCKをニアの苔口選手が頭で合わせましたが、白石選手がクリア。

 60分、カターレの選手交代。新井選手に代えて木村選手投入。木村選手がそのままシャドーへ。

 63分、グルージャの選手交代。谷口海選手に代えて嫁阪選手投入。嫁阪選手がそのままシャドーへ。

 67分、左サイドの椎名選手からのクロスに佐々木一選手がニアで頭を合わせましたが、枠を捉えず。

 67分、前目のポジションのGK小泉選手を見て、脇本選手がロングシュートを見せましたが小泉選手がキャッチ。

 69分、カターレの選手交代。足が攣ったらしい前嶋選手に代えて川上選手を投入。川上選手がそのまま左WBへ。

 70分、左サイドの代選手からのクロスをニアで木村選手が収めて振り向きざまシュートするも、福田選手がブロック。クリアボールをカターレが収めて再び代選手が左サイド奥からグラウンダークロス。苔口選手のワンタッチから木村選手が後ろに戻して椎名選手が左足でシュート。しかしボールはクロスバーの上へ。

 72分、グルージャ陣内での椎名選手のFKを、椎名選手がペナ内左で直接左足を合わせてきましたが、ボールはクロスバーの上を通過して判定はオフサイド

 73分、カターレの選手交代。脇本選手に代えて差波選手投入。差波選手がそのままCHへ。

 74分、右サイドでのボールの奪い合いから佐々木陽選手がゴール前のDF裏へ落とすボールを入れると木村選手が飛び込んできましたが、ぎりぎり河津選手がボールを渡さず小谷選手がクリア。

 75分、左サイドの代選手からのクロスに佐々木一選手がファーでボレーシュートしましたが枠を捉えず。

 79分、右サイドの差波選手から左サイドの川上選手へのロングパス。川上選手がドリブルでペナ内に入りましたがシュートの前に白石選手がクリア。

 81分、右サイドからの白石選手のCKのこぼれを小谷選手がシュートしますが、川上選手がブロック。

 82分、左サイドの江頭選手がペナ内に長めのボールを放り込むと、こぼれを収めた藤沼選手が振り向きざまのシュート。シュートは枠を外れましたが宮市選手がファーに飛び込んで押し込みを狙いますが、柳下選手が先に触りシュートできず。こぼれがもう一度藤沼選手に渡ってシュートしますが、差波選手がブロックし代選手がクリア。更に嫁阪選手がシュートしますが枠を捉えず。グルージャにとってはゴールまであと一歩のシーン。

 84分、椎名選手の裏へのロングボールが川上選手に渡りかけますが、河津選手が先に追いつき小泉選手にパスして小泉選手が大きくクリア。

 89分、椎名選手から裏へのロングボールが佐々木陽選手に通りかけましたが、久保選手が先に体を入れてGK小泉選手がキャッチ。

 90分、中央の小谷選手から右サイドの白石選手にパス。白石選手がファーに絶妙な軌道のクロスを入れると、GK永井選手がパンチングを試みて飛び出しますが届かず。ファーで待っていた藤沼選手が落ち着いてトラップしてゴールに流し込みました。白石選手の芸術的クロスが効いたゴールですが、ニアへ走り込んだ宮市選手も隠れたアシスト。劇的ゴールでグルージャ勝ち越し。2-1。

 90+4分、グルージャの選手交代。宮市選手に代えて梅内選手投入。梅内選手がそのままCFへ。

 90+5分、グルージャの選手高麗。藤沼選手に代えて菅本選手投入。菅本選手がそのままシャドーへ。

 2-1で試合終了。いわスタでは4か月ぶりとなるグルージャの勝利。

 

選手の評価

 褒めるべきときはたくさん褒めていきます。

 MOMは先制点を上げ、今季のゴール数を「11」に伸ばした谷口海選手。決して簡単ではないシュート。打つ直前でシュートコースを変更したそうですが、あれを決めきるところはさすがエースストライカー。ここまで活躍してしまうと来季は他クラブでプレーする可能性が大きくなってきましたが、グルージャフロントは誠意を持った対応で来季の契約交渉を進めて欲しいものです。

 そして決勝点を生み出した藤沼選手と白石選手。白石選手の芸術的な軌道のクロスあってこそのゴールでしたが、きっちりとファーのいるべきところにポジショニングして落ち着いて決める藤沼選手も素晴らしかったと思います。

    再三、相手陣内右サイドへ切り込んだ白石選手は復帰後で一番の出来。完全復活と言って良いでしょう。

 試合を追うごとにプレーが安定してきた小泉選手。55分のビッグセーブは勝負のポイントとなったシーンでした。

 最近のグルージャの中盤を支える小谷選手と山田選手は多彩なパスで攻撃の起点となり、豊富な運動量で相手の攻撃の芽を摘み続けました。

 今季先発では初めてのポジションをこなした河津選手と江頭選手も細かいミスは見られたものの無難なプレーぶり。試合後に号泣していた河津選手はキャプテンとしての責任を感じ、この試合には期するものがあったのでしょう。お疲れ様でした。

 

 カターレの選手では、オシャレなヒールパスで同点弾をアシストした苔口選手と正確なパスを前線に供給し続けた椎名選手が印象に残りました。

 この試合では途中出場となった差波選手も、グルージャ在籍時と変わらぬ正確なパスを見せました。グルージャ在籍期間はダブっていないものの、明治大学ではボランチでコンビを組んでいたこともある小谷選手との邂逅も感慨深いものがありました。

 

総評

 我慢すべき時間帯を耐えきり、少ないチャンスを確実にものにしたグルージャ会心の勝利。最近は先制しても勝ち切れない試合が多かったのですが、選手たちの勝利への執念がその呪縛を振り払いました。

 運動量、球際で五分以上の戦いを見せたことに加え、先制点の谷口選手のシュート、2点目の白石選手のクロス、と得点シーンでJ3上位チームにも負けない高品質のスキルを見せてくれたことは、サポーターにとってはこの上ない喜びとなりました。

 

 この日の勝利で遂に10位にまで順位を上げたグルージャ。ここまで来たら2014シーズン以来となる一桁順位で今季を終えたいところ。開幕当初の目標だった勝ち点40を獲得出来れば(現在の勝ち点は31)、一桁順位にはいけそうな感じですが残り6試合でどうなりますか。このままの勢いで最終戦まで突っ走って欲しいと思います。