マッチレビュー J3リーグ第28節 鹿児島ユナイテッドFC vs グルージャ盛岡
グルージャは10月20日に白波スタジアムで行われたJ3第28節、鹿児島ユナイテッドFC戦に敗け、期待された連勝と一桁順位を実現することは出来ませんでした
公式結果
フォーメーション
鹿児島は1-5と大敗した前節から6人の先発を入れ替えてきました。GKをアン選手から山岡選手に、CBを水本選手から谷口功選手に、左SBを萱沼選手から藤澤選手に、右SHを野嶽惇選手から中山選手に、左SHを牛之濱選手から永畑選手に、CFをキリノ選手から川原選手に変更。フォーメーションはいつもの4-4-2。
グルージャは前節と全く同じスタメンの3-4-2-1。
試合内容
10分、中原選手が左サイドに流れてクロス。川森選手が中央で落として薗田選手のシュートチャンスとなりますが、オフサイドの判定。
14分、左サイドの江頭選手がふわりとしたボールをペナ前中央に落とし、宮市選手が収めて久保選手が繋いで藤沼選手が裏へスルーパス。谷口選手がシュートを打ちに行きますが枠を捉えず。
15分、左ハーフスペースからの中山選手のミドルシュートはゴール左へ逸れました。
16分、中原選手の裏へのパス。川森選手が収めればチャンスでしたが、福田選手との競り合いの中、収めきれず。
19分、右サイドの川森選手から中原選手へパス。中原選手はファーの裏へパスを落とし永畑選手が飛び込みますが、シュートは枠を捉えず。
22分、右サイドの小谷選手から裏へパス。追い付いた白石選手からのクロスに中央で待っていた宮市選手がボレーシュート。しかしGK山岡選手が正面でキャッチ。
24分、中央の山田選手から右サイドの白石選手にパス。白石選手がドリブルからニアの宮市選手にクロスを入れるも、平出選手がクリア。
26分、左サイドの谷口海選手から裏へのパスに藤沼選手が反応。藤沼選手がペナ内でドリブルを仕掛けますが、平出選手がマークを離さずクリア。
28分、クリアのこぼれを小谷選手がミドルシュートするも、ゴール右へ逸れました。
31分、センターサークル付近でFKを貰うと、谷口功選手が直接ゴールを習ってロングボールを蹴りましたが、ボールは枠の上を通過。
41分、バックパスを受けたGK小泉選手と福田選手の連携が合わずパスを永畑選手に奪われると、永畑選手から川原選手にボールが渡りドリブルからクロス。ゴール前中央に詰めた薗田選手が頭で狙いましたが久保選手との競り合いでファールを取られました。
43分、右サイドの中原選手からクロスが入りましたが白石選手がヘディングでクリア。
45分、右サイドの田中奏選手からのクロスはGK小泉選手がキャッチ。
45+2分、左サイドからの白石選手のCKはGK山岡選手がパンチでクリア。
前半終了。0-0。
後半開始。相手陣内の右サイドからの白石選手のCKにファーの福田選手が頭を合わせましたが、ボールは枠を捉えず。
50分、左サイドの川森選手がドリブルからミドルシュートを打つも枠を捉えず。
52分、右サイドのスローインを受けた河原選手がゴール前にボールを入れますが、GK小泉選手が右足でクリア。
53分、CKのこぼれ球を中央から永畑選手がペナ前中央からシュート。しかしグルージャの選手に当たって左に逸れゴールラインを割りました。
53分、左サイドの藤澤選手のクロスは小泉選手がキャッチ。
56分、左サイドの江頭選手からのクロスにファーで谷口海選手が頭を合わせましたが、ボールはゴール右に逸れました。
56分、左サイドの白石選手がドリブルからクロスを蹴るも藤澤選手がクリア。
57分、中央の江頭選手からのロングパスが福田選手の前にこぼれ、福田選手がシュート。しかしGK山岡選手が正面でキャッチ。
61分、中央の中山選手から左ハーフスペース裏へのスルーパス。抜け出した永畑選手がクロスを蹴りましたが白石選手がクリア。
61分、CKのこぼれを右サイドから中山選手がクロス。しかし宮市選手がクリア。
62分、左サイドからの中原選手のCK。ニアで一旦宮市選手がクリアしましたが、藤澤選手が頭で再びペナ内に放り込むと、クリアに行った宮市選手と河津選手が被ってしまいボールはゴール前にこぼれます。谷口海選手と競り合いながら薗田選手が左足を振るとボールはゴール枠内右隅へ。薗田選手らしい泥臭いゴールで鹿児島が先制。0-1。
65分、グルージャの選手交代。谷口海選手に代わり嫁阪選手投入。嫁阪選手がそのままシャドーへ。
65分、藤沼選手のヒールパスを受けた左サイドの江頭選手がゴール前にグラウンダーのボールを入れますが、山岡選手がキャッチ。
67分、左サイドの藤澤選手のクロスのこぼれを田中奏選手が収めて中山選手がシュートするも小泉選手が正面でキャッチ。
75分、グルージャの選手交代。山田選手に代わり梅内選手投入。嫁阪選手がボランチに下がり梅内選手がシャドーへ。
75分、鹿児島の選手交代。川森選手に代わり野嶽選手投入。中山選手がCFに上がり野嶽選手が右SHへ。
80分、左サイドの江頭選手から裏へのスルーパス。宮市選手が追い付いてクロス。鹿児島のDFに当たったこぼれをファーの白石選手がシュートを打つも枠を捉えず。
83分、左ハーフスペースの宮市選手からのクロスに梅内選手が頭を合わせましたが、ゴールの右に外れました。
88分、グルージャの選手交代。白石選手に代えて菅本選手投入。菅本選手がそのまま右WBへ。
88分、鹿児島の選手交代。薗田選手に代えて西岡選手投入。中原選手がCFに上がり、西岡選手がボランチへ。
89分、右サイドからの菅本選手のCKを中央で嫁阪が頭で合わせましたが枠を捉えず。
90分、ルーズボールを拾いに行った嫁阪選手と平出選手が交錯。嫁阪選手が2枚目のイエローカードを貰い退場。ボールに触ったのは同時かやや嫁阪選手が早かったようにも見えましたが、プレーの危険度を取って嫁阪選手にカードが出た模様。嫁阪選手にとっては不運なジャッジと言えますが、こういうこともあるので不用意に貰ってしまった72分の1枚目イエローが悔やまれます。グルージャはここから10人でのプレー。
90+2分、鹿児島の選手交代。中山選手に代わりキリノ選手投入。キリノ選手がそのままCFへ。
90+4分、福田選手のバックパスを受けたGK小泉選手はプレスを受けてもクリアせず、追ってきたキリノ選手と並走しての競り合い。キリノ選手がボールを奪いシュートを打ちますが福田選手がブロック。こぼれを拾った永畑選手がミドルシュートを打つも小泉選手がジャンプしてかろうじて弾きました。小泉選手の反省すべき軽率なプレー。
試合終了。0-1でグルージャ敗戦。鹿児島ユナイテッドはJ2昇格県内の2位に踏みとどまりました。
選手の評価
MOMは当然、決勝点を決めた薗田選手。相手選手と競り合いながら強引にシュートまで持って行った『いかにも薗田選手』なシュートでした。鹿児島ユナイテッドのJ2昇格に向け、薗田選手の存在は欠かせない切り札となるでしょう。
セットプレーからの流れで失点したグルージャですが、流れからの守備は概ね良く出来ておりCB陣の改善は感じさせてくれました。
但しグルージャの守備の細かいミスは相変わらず目につきました。
途中出場からイエロー2枚で退場となった嫁阪選手は不運なジャッジだったと言えますが、嫁阪選手にも大いに問題があるように見えました。嫁阪選手はぎりぎりのプレーを多く選択する傾向があり、ファール及びカードや怪我が多くなる原因ともなっています。今後改善していかなくてはならない点だと思います。
41分、90+2分の小泉選手のピンチを招いた軽率なプレーも、他のプレーは卒なくこなしていただけに残念なものでした。
総評
鹿児島ユナイテッドからすれば絶対に「勝ち点3」を得なくてはならない試合であり、全体的に重苦しい試合となりました。
薗田選手のゴールは素晴らしいものでしたが菊池監督の試合後のコメント通り、味方選手同士で声を掛け合ってクリア出来ていれば招いていないシュート。流れの中での守備は比較的良く出来ていた試合だけに、唯一の失点が今季通じての課題であるセットプレーからの失点となったのは残念でした。
グルージャにとってはチャンスもあっただけに、少なくとも引き分けには出来た勿体ない試合でした。
この試合、鹿児島は割り切って(リードしてからは特に)リトリートして守備ブロックを作ってきました。グルージャはその4-4-2ブロック攻めあぐねる場面が目立ち、カウンターからの得点が多いグルージャにとってリトリートした相手を崩すことに関しても課題が残りました。
とはいえ前回の対戦時に比べれば、鹿児島ユナイテッドとの実力差はそれほど感じさせない試合だったことは、グルージャが成長した証と言って良いでしょう。
今季残り5試合、グルージャが可能な限り勝ち点を奪い、少しでも上の順位でシーズン終了を迎えることを願っています。