グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第34節 AC長野パルセイロ vs グルージャ盛岡

 2018シーズンのグルージャ盛岡、ここに完結。

 グルージャは12月2日に長野Uスタジアム行われたJ3リーグ最終節、AC長野パルセイロ戦をスコア1-0で勝利し、今季目標だった「勝ち点40」を達成し有終の美を飾りました。グルージャのJ3リーグ最終順位は13位でした。

 

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公式結果

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フォーメーション

 パルセイロは前節と全く同じスタメン。既に今季限りで契約を満了することが発表された佐藤選手はCH、都並選手は右SBとして先発、勝又選手はベンチスタート。

 グルージャは前々節から藤沼選手に代わり宮市選手がCF、嫁阪選手に代わり藤沼選手、梅内選手に代わり谷口選手がOH、山田選手に代わり嫁阪選手がCH、田中舜選手に代わり稲森選手、畑本選手に代わり久保選手がCBに変更。

 今シーズン限りでの引退を表明している高柳選手がベンチ入りしております。

 

試合内容

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 試合開始。5分、右サイドでボールを奪った宮市選手がそのままドリブル。中の藤沼選手にショートパスすると藤沼選手はワンタッチで後ろに戻し、走り込んできた小谷選手がミドルシュート。しかし枠を捉えず。

 6分、河合選手から左サイドを上がってきた松原選手にパス。松原選手がグラウンダーのクロスを入れますが藤沼選手がクリア。

 7分、左サイドからの堂安選手のCKに松原選手がゴール前中央で頭を合わせましたが、ボールはゴール右に逸れました。

 9分、左サイドのショートコーナーから、白石選手がドリブルで中央に運んでシュート。ボールはパルセイロの選手に当たりゴール前で待っていた谷口選手の前にこぼれましたが触れず、ゴール外右のラインを出ました。谷口選手が触れればゴールの可能性があったシーンでした。

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 13分、右サイドからの岩沼選手のCKにファーで寺岡選手が頭を合わせましたが、ボールはゴール左に逸れました。

 15分、久保選手のクリアボールの処理にパルセイロCBがもたついた隙に谷口選手がボールをうばいGKと1対1。ペナ内右から右足でゴール左隅に決めてゴール。グルージャ先制。1-0。

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 17分、佐藤選手から前線中央の竹下選手にパスが出ると、竹下選手がワンタッチではたいて河合選手が収めてペナ内左からクロスを入れるも、土井選手がキャッチ。

 17分、右サイドの堂安選手がドリブルで江頭選手を躱してペナ内からクロス。しかし久保選手がクリア。

 19分、右サイドの岩沼選手のCKにファーで松原選手が頭を合わせましたが、ボールは右に逸れました。

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 27分、パルセイロ陣内左サイドからのFK。白石選手のキックにファーで谷口選手がヘディングで折り返したボールを、藤沼選手が左足でシュートしましたが枠を捉えず。絶好の追加点のチャンスをものに出来ず頭を抱える藤沼選手。

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 31分、中央の小谷選手から速い縦パスが出ると、白石選手がトラップして振り向きざまの左足ミドルシュート。枠を捉えていましたが、田中謙選手が飛びついてファインセーブ。

 38分、左サイドの白石選手から後ろの小谷選手にパス。小谷選手は相手選手を引き付けてからハーフスペースにスルーパスを入れると、収めた白石選手が左足でシュート。しかしこれもGK田中謙選手が飛びついてセーブ。

 1-0で前半終了。前半はカウンターが効果的に決まっていたグルージャのペース。GKのビッグセーブが無ければ、グルージャの2-0でもおかしくなかった前半でした。

 

 後半開始。

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 57分、左サイドでの小谷選手のヒールパスを受けた谷口選手がクロスを入れるも大島選手がクリア。

 59分、右サイドの東選手から中央の竹下選手を狙ったクロスが入りましたが、久保選手がクリア。

 59分、右サイドの岩沼選手からクロスが入りますが、竹下選手がトラップしてシュートを打つ直前で久保選手がクリア。

 60分、右サイドをドリブルで運んだ白石選手がクロスを入れるも大島選手がクリア。

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 61分、左に流れた小谷選手がクロスを入れるも松原選手がクリア。

 62分、中央から竹下選手がミドルシュートを打つも、土井選手が正面でキャッチ。

 63分、パルセイロの選手交代。竹下選手に代わり宇野沢選手投入。宇野沢選手がそのままCFに。

 64分、右サイドの白石選手が右ハーフスペースの久保選手にふわりとしたパス。収めた久保選手はトリッキーな出し方で、ハーフスペース裏に走り込んだ白石選手にパス。白石選手がそのままペナ内をドリブルで進むと、東選手が後ろから押し倒してPK判定。

 65分、谷口選手のPKはゴール正面を狙ったものでしたが、田中謙選手がぎりぎり左足に当てて跳ね返しました。PK失敗。

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 67分、自陣で嫁阪選手からパスを受けた宮市選手がドリブルでペナ前まで運び、左から走り込んできた谷口選手にパス。谷口選手はフリーでしたがミートできず、シュートは枠を捉えられませんでした。

  74分、パルセイロの選手交代。足を痛めた松原選手に代わり有永選手を投入。岩沼選手が左SBに入り、有永選手がCHに。

 81分、寺岡選手から右サイドの都並選手にロングパス。都並選手はボレーでクロスを入れますが、ペナ内中央の宇野沢選手には合わず土井選手がキャッチ。

 82分、有永選手から右ハーフスペースの宇野沢選手に縦パスが入り、右サイドの都並選手にワンタッチで繋ぐと、都並選手がグラウンダーのクロス。しかし河合選手が触る前に久保選手がクリア。

 82分、グルージャの選手交代。足を痛めた嫁阪選手に代わり山田選手投入。山田選手がそのままCHへ。

 82分、都並選手のクロスは土井選手がキャッチ。

 84分、グルージャの選手交代。谷口選手に代わり梅内選手投入。梅内選手がそのままOH(シャドウ)へ。

 86分、パルセイロの選手交代。佐藤選手に代わり勝又選手投入。東選手がCHに入り勝又選手がCFへ。

 89分、右サイドから堂安選手がドリブルを仕掛け、山田選手を抜いてクロスを入れますが福田選手がクリア。

 90分、右サイドからの岩沼選手のCKはニアで寺岡選手が触りましたが、高く跳ねたボールを土井選手がキャッチ。

 90+1分、グルージャの選手交代。藤沼選手に代わり高柳選手投入。宮市選手がシャドウに落ちて高柳選手の1トップに。

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 試合終了。1-0でグルージャの勝利。

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選手の評価

 この試合の決勝点で今季15点目をマークし、J3におけるグルージャの個人最高得点記録を伸ばした谷口選手が文句なしのMOM。決勝点は久保選手のクリアボールの処理をCB寺岡選手が誤り、そのボールを谷口選手が奪って生まれたものでしたが、常に相手DF裏への意識を欠かさない谷口選手「らしい」ゴールでした。65分のPK失敗は残念でしたが、今季15ゴールはクラブ記録となる大快挙です。

 ペナ内での果敢な仕掛けでPKを獲得した白石選手は準MOM。このプレー以外でも、得点に繋がっておかしくないシュートやクロスを見せていました。

 今季は競った試合をクロスやセットプレーからの失点で落とすことが多かったのですが、この試合では3バックが高いラインを保ちながら連携した守備を見せ、GK土井選手と共にゴール前のボールを跳ね返し続けました。第24節群馬戦以来の完封勝利を実現させたGK・DF陣も素晴らしい出来だったと思います。

 

 パルセイロの選手の中では、65分のPKセーブのほかにも、31分、38分の白石選手のシュートをスーパーセーブで救ったGK田中謙選手が素晴らしかったです。

 

総評

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 試合を通したボール支配率はパルセイロが上回っていましたが、球際や運動量ではグルージャが若干上回っていた印象。要所要所でグルージャがカウンターを決め、ペースは終始グルージャが掴んでいたと思います。高いラインを保ちつつも、相手選手の裏への抜け出しへの対応は今季の反省点がよく活かされていました。

 

 終わりよければ全てよしと言う訳でもありませんが、パルセイロサポーター溢れる圧倒的アウェイ状況の中、今季の反省点を生かした素晴らしい内容で勝利し、今季目標だった勝ち点に到達したことは、グルージャサポーターを誇らしく幸福な気持ちにさせてくれました。リーグ最終順位こそ「13位」という結果になりましたが、この試合をきちんと見た人はグルージャのことを「弱小クラブ」「Jリーグのお荷物クラブ」だとは思わないでしょう。とにかく素晴らしい内容の勝利でした。

 

 最後になりましたが、この日の素晴らしいスタジアムの雰囲気を作ってくれたパルセイロサポーターにも感謝したいと思います。パルセイロサポーターにとって10位に終わった今季は全く納得できないシーズンだったのでしょうが、あの素晴らしいスタジアムとサポーターの熱があれば、いずれパルセイロにとっての良い結果はもたらされるだろうと感じました。

 いつの日かグルージャも、ホームスタジアムであのような雰囲気を作ることが出来るクラブになってくれれば…。

 

 2018シーズンのグルージャはこれで全て終了。もうこのトップチームメンバーでの試合を見ることは出来ません。シーズン総括は追って記事にするつもりですが、このチームには1年間とても楽しませて頂き、個人的には大満足のシーズンでした。

 選手、監督・コーチ、その他のクラブスタッフ・ボランティアスタッフの方々には感謝しかありません。お疲れ様でした。ありがとうございました。

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