谷村憲一選手、完全移籍で加入
意外です。本来ならかなり喜んで良いことなのでしょうが、不思議感がそれを上回っています。根拠は無かったのですが、谷村選手はモンテディオ山形に戻るものとばかり思っていいたので。
2015シーズンからモンテディオ山形より期限付き移籍でグルージャ盛岡に加入していた谷村選手が、完全移籍でグルージャに加入することが発表されました。完全移籍に至った経緯は良く分かりませんが、谷村選手にとっては盛岡が地元とはいえ、モンテディオ山形はついこの間までJ1で戦っていたクラブであり、グルージャに完全移籍するのは、かなり苦渋の選択だったのでは無いでしょうか。
2015シーズンの谷村選手の戦績は、リーグ戦28試合出場(うち先発14試合)、得点2、アシスト4でした。出場時間では林選手、益子選手を上回っており、高卒プロ3年目としては、まずまずの出来だったような気もします。
2015シーズン第13節藤枝戦はグルージャの初勝利となった試合でしたが、谷村選手はCHとして起用され、1点目となったフンソン選手へのドリブルからのラストパスや、相手の退場につながったパスなど、明らかなセンスを感じさせる活躍でした。
最終節福島戦はCF起用でしたが、終始走り回って相手へプレスをかけ続け、2点目となったゴールもあげる活躍でした。
改めて映像を見ると、さすが年代別代表歴のある選手だなといった感想を持ちます。が、しかしどうしても物足りなさを感じてしまうのは、私だけでは無いはず。彼ほどのパスセンス・スキルを持つ選手であればCHとして鳴尾前監督も使いたかったはずですが、最後までポジションが定まらなかったのも、守備の危なっかしさに起因するものと私は考えています。
前を向いてボールを持った時には、素晴らしい能力を発揮出来ることは証明されています。今後は神川監督のもと三原則(運動量、球際、切り替え)を身につけ、守備力の面でも1,2ランク上にいけるよう才能に溺れること無く精進して欲しいと思います。
谷村選手は今月で21歳になります。まだ若いですが、世界的に見れば21歳で頭角を現している選手もいますし、国内に目を向けても、既にJ1で地位を築いているサンフレッチェ広島の浅野選手やFC東京の中島翔哉選手は同学年です。盛岡商業高校時代の一学年上の盟友、ベガルタ仙台の藤村選手は先日の天皇杯で存在感を見せ付けました。谷村選手も「まだ若い」とは言っていられません。谷村選手はこの程度では無いはずです。もっと凄い選手になれるはずです。期待しているからこそ、あえて厳しいことを書かせて頂きました。
谷村選手、これからはグルージャの中心選手、看板選手としての活躍をよろしくお願いします。