グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第20節 アスルクラロ沼津 vs いわてグルージャ盛岡

 グルージャにとって厳しい状況が続いております。

 グルージャは8月11日に愛鷹広域公園多目的競技場で行われたJ3第20節、アスルクラロ沼津戦を0-1のスコアで落とし、今季初の3連敗を喫しました。

 

公式結果

f:id:zenbuddhist:20190812014443j:plain

f:id:zenbuddhist:20190812014505j:plain

f:id:zenbuddhist:20190812014529j:plain

 

フォーメーション

 アスルクラロは前節から先発を2人変更。CBを藤嵜選手からJリーグ初出場となる後藤選手、右SBを尾崎選手から熱川選手に。

 グルージャは前節から3人を変更し、江頭選手を左CBに配置した3バック。麦倉選手が今季初めて左WBではなくOHとしての先発。左WBを菅本選手、2トップを菊池選手、谷口海選手にした3-5-2のフォーメーション。菊池監督の苦心の跡が伺えます。

 

試合内容

  試合開始。1分、右サイドからの麦倉選手のCKはニアを狙いましたが、アスルDFクリア。

 4分、最終ラインからおロングボールを右サイドで収めた染矢選手がクロスを入れるも、土井選手がキャッチ。

 5分、左サイドに流れてオーバーラップした佐藤選手からのクロスは、江頭選手が頭でクリア。こぼれを拾った流れから、右サイド熱川選手のクロスを中央の佐藤選手が右足でシュートするも福田選手がブロック。谷口智選手が頭で再びペナ内に放り込むと、ファーで土井選手と競り合った山田選手がヘディングシュート。これはクロスバーに当たり跳ね返りましたが、再び山田選手が押し込んでゴール。0-1。

 9分、右サイドの熱川選手のクロスにペナ内中央の山田選手が頭を合わせるも、ボールはゴール左に逸れました。

 10分、アスル陣内右サイドからの麦倉選手のFKはアスル選手がヘディングクリア。

 18分、右サイド熱川選手からDF裏へのロングボールが出ると、収めた染矢選手が福田選手を躱してペナ内右からクロス。坂本選手がニアで右足を合わせましたが、土井選手が右足でぎりぎりブロック。こぼれを山田選手が左足でシュートしますがこれも土井選手・太田選手がブロック。藤原選手がこぼれ球に左足を振りぬきましたが、クロスバーに当たって右に逸れゴールラインを割りました。

 24分、クーリングブレイクによる中断。

 27分、ゲーム再開。グルージャはここから4-4-2にフォーメーション変更。CBに福田選手、米原選手、右SBに太田選手、左SBに菅本選手、CHに石井選手、江頭選手、右SHに廣田選手、左SHに麦倉選手、CFに菊池選手、谷口海選手の布陣。

 34分、左サイドからの菅本選手のCKは麦倉選手へパスして、麦倉選手からクロス。ニアでクリアし損ねたボールがゴール前中央に入り、菊池選手と牲川選手が交錯。こぼれを拾った廣田選手が右サイドからクロスを入れますが、米本選手のヘディングはゴール左に逸れました。

 41分、福田選手からのDF裏へのロングボールに絶妙なタイミングで抜け出した太田選手が右ハーフスペースでトラップからの左足シュート。しかし上手くミート出来ず、ボールは左タッチライン方向に逸れました。こぼれを拾った流れから麦倉選手がクロスを入れるも、藤原選手がヘディングクリア。再びこぼれを拾って太田選手が右サイドからクロス。ファーで谷口選手がヘディングシュートするも牲川選手が正面でキャッチ。

 45分、アスル陣内右サイドからの麦倉選手のFKはペナ内中央でアスルの選手が頭で跳ね返しました。

 45+3分、左サイドの藤原選手からのロングボールを谷口智選手が頭で落としたボールを石井選手が頭でクリアするも、再びそれを拾った谷口智選手がドリブルで仕掛けようとしますがラインを割りました。

 45+5分、アスル陣内右サイドからの麦倉選手のFKは牲川選手がパンチでクリア。

 前半終了。0-1でアスルクラロの1点リード。

 後半開始。グルージャのフォーメーションはそのまま4-4-2。

 50分、麦倉選手からの横パスでサイドチェンジ。太田選手がワンタッチで廣田選手にパス。廣田選手から右ハーフスペース裏にスルーパス。江頭選手がスペースに走り込みましたが収めきれずラインを割りました。

 52分、右サイドの熱川選手からクロスにペナ内中央で坂本選手が太田選手と交錯しながら飛び込みましたが倒れ、土井選手がキャッチ。ファウルの笛は無し。

 53分、ペナ内中央でクロスのこぼれの奪い合いから、拾った菊池選手がターンして左足シュート。しかしボールはゴール左に逸れました。

 54分、右サイドの江頭選手からのペナ内放り込みのこぼれを石井選手が収めかけますが、相手選手と交錯しシュートまでは持ち込めず。

 57分、アスルクラロの選手交代。山田選手に代えて徳永選手。徳永選手がそのまま左SHへ。

 58分、江頭選手のバックパスが大きくなり追いかけた米原選手がゴールライン上で止めるもスリップ。ボールを坂本選手に奪われ、坂本選手はペナ内の染矢選手にパス。福田選手が一旦クリアするも再びボールは左ハーフスペースの坂本選手に渡り、坂本選手がシュート。しかしボールはゴール枠外右へ。

 59分、グルージャの選手交代。菊池選手に代えて宮市選手投入。宮市選手がそのままCFへ。

 60分、右サイドの染矢選手からのクロスは土井選手がキャッチ。

 61分、アスル陣内右サイドからのスローインを受けた谷口選手が右ハーフスペースで粘ってヒールパス。宮市選手がシュートするも藤原選手がブロック。

 61分、右サイドの廣田選手からのクロスに宮市選手が飛び込みますが、徳武選手がヘディングクリア。

 62分、右サイドからの麦倉選手のCKを、ニアで宮市選手が頭で擦らせてファーの谷口選手が頭で折り返しましたが、グルージャの選手はゴールに押し込めずアスルの選手がクリア。

 64分、アスルクラロの選手交代。染矢選手に代えて石川選手投入。石川選手がそのままCFへ。

 67分、江頭選手と石川選手が交錯した際のプレーで、江頭選手が一発レッドカード(試合後に江頭選手の退場の原因は唾吐き行為と判明)。しばらく揉めた後、そのまま飲水タイムへ。

 70分、試合再開と同時にグルージャの選手交代。麦倉選手に代えて木下選手投入。木下選手が左CBに入り再び3バックに。右SHに太田選手、CHに石井選手、廣田選手、左SHに菅本選手の3-4-2にフォーメーション変更。

 72分、右サイドの佐藤選手がドリブルからクロスを入れるも土井選手がクリア。

 72分、左サイドからの普光院選手のFKはショートコーナー。再びボールが普光院選手に渡りクロスを入れるもオフサイド

 74分、右サイドの佐藤選手のクロスをファーで受けた徳永選手でしたが、米原選手と太田選手が寄せてシュートまでは持ち込めずにボールを奪われました。

 76分、左サイドの菅本選手のクロスは牲川選手がキャッチ。

 78分、アスルクラロの選手交代。谷口智選手に代えて藤嵜選手投入。藤嵜選手が右SBに入り、熱川選手が左SH、徳永選手がCHへ。

 78分、グルージャの選手交代。廣田選手に代えて嫁阪選手投入。嫁阪選手がそのままCHへ。

 79分、DF裏へのロングボールに対し福田選手がヘディングでバックパスを試みますが、ボールがGK土井選手の頭上を越えあわやオウンゴール。ボールは枠外右に流れて難を逃れました。

 80分、右サイドの普光院選手のクロスは米原選手に当たってゴールラインを割りました。

 80分、右サイドのショートCKから細かく繋いで徳永選手がクロスを入れるも、ゴール前中央で米原選手がクリア。

 81分、右サイドのショートCKから佐藤選手がクロス。ニアで弾いたボールのこぼれを坂本選手が頭で落として徳武選手がシュートを試みますが、先に土井選手が触ってクリア。こぼれを石川選手が拾ってシュートするも石井選手がブロック。こぼれを拾った徳永選手がシュートするも石井選手がブロック。徳永選手がゴール前に入れ、坂本選手がヘディングシュートしますがボールはゴール右に逸れました。

 87分、アスル陣内左サイドからの嫁阪選手のFKはゴール前中央にこぼれ、宮市選手がボレーシュートを試みましたが徳武選手がブロック。

 89分、グルージャ陣内左サイドからの熱川選手のFKはファーに飛び、坂本選手と競った石井選手が先に触り浮いたところを徳武選手がシュートしましたが枠を捉えず。

 90+1分、右サイドの谷口選手がドリブルからクロスを入れましたが、藤嵜選手がクリア。

 90+4分、左サイドの菅本選手のクロスはそのままゴールラインを割りました。

 試合終了。0-1でアスルクラロの勝利。

 

選手の評価

 MOMは決勝ゴールをあげた山田選手。ゴールの場面はやや偶発的なゴール前への放り込みからでしたが、きっちりファーに詰めて頭で土井選手と競り合い、クロスバー跳ね返り後も気持ちを切らさずボレーシュートまで持って行ったのはお見事。これがJリーグ初ゴールとのことで、おめでとうございます。

   アスルの2トップ、染矢選手と坂本選手の出来も良かったと思います。典型的なストライカーとターゲットマンのコンビですが、この試合ではそれぞれの役割がハマっていました。両サイドの選手(佐藤選手、山田選手)も好調なので、アスルクラロのシーズン後半戦の得点力には期待が持てそう。

 

  グルージャの選手たちへの評価は厳しいものになってしまいます。私の個人的な印象では、プレーに勝利への可能性が感じられたのは谷口海選手と太田選手ぐらい。最後まで選手の気持ちが切れなかったことが救いでした。

   最後に江頭選手について。唾吐き行為が相手選手からの挑発を受けたものだったにせよ、相手選手との距離が離れた場所からのものだったにせよ、許されざる行為なのは言うまでもありません。江頭選手の軽率な行為でこの試合が壊れてしまったことが残念でなりません。出場停止期間(3試合)を、自分を見つめ直す良いきっかけにして欲しいと思います。腐らずにやっていればまたチャンスは巡ってくるでしょう。

  

総評

  最終ラインからのビルドアップ不足を補うために江頭選手をCBに、麦倉選手のセットプレーと左サイドの運動量を両立させるため麦倉選手をOH、菅本選手を左WBに配置した3-5-2のフォーメーションで臨みましたが、その効果を発揮する前に今回も序盤であっさり失点。

  27分以降は4-4-2にフォーメーション変更しペースを握る時間帯もあったものの、67分の江頭選手の退場により勝ち点は遠くに消えていきました。

   仮に江頭選手の退場が無かったとしても、0-1のスコアは内容的には妥当だったように思えます。

   チームの状態が思わしく無い時には、とかく精神論が言及されがちですが、私は「選手の質の違いは、どのように策を講じようが埋めようが無いのかな…」という想いを強くしました。 他のJクラブであればここで即戦力の選手補強を施すところですが、今のグルージャにはその力は無いようです。監督交代もあり得ない選択肢でしょう。

 

  これでチームは3連敗。順位は16位と「いつもの」場所に来てしまいました。数字的にはまだ望みはあるものの、目標の「勝ち点50」はほぼ絶望的。それどころか最下位フィニッシュすら現実味を帯びてきました。

  出口が見えない迷宮にはまり込んでいるグルージャですが、リーグ戦残り15試合、グルージャの選手たちにはヘタクソなりの意地を見せて欲しいと思います。