グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第7節 ガイナーレ鳥取 vs いわてグルージャ盛岡

 グルージャは4月28日にとりぎんバードスタジアムで行われたJ3第7節、ガイナーレ鳥取戦を1-1で引き分け、勝ち点1をホームに持ち帰りました。

 

公式結果

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フォーメーション

 ガイナーレは前週の天皇杯県予選のスタメンから、左WBを福村選手から石井選手に変更した3-4-2-1。

  グルージャは並びは3-4-2-1のままですが、前節カターレ富山から大幅にスタメンを変更。右CBを木下選手から米原選手に、ボランチを嫁阪選手・吉田選手から江頭選手・石井選手に、CFを菊池選手から宮市選手に、と一気に4人を変更。米原選手、江頭選手、宮市選手は今季初スタメン。菊池利三監督にしては珍しい大胆なスタメン変更は、吉と出るか。

 

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試合内容

 試合開始。3分、梅内選手が中央をドリブルで運んでミドルシュート。ボールはアドリエル選手に当たって枠外へ。

 

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 4分、麦倉選手の左サイドからのCKはニアの宮市選手が頭を合わせましたが、ボールはクロスバーに当たりラインを割りました。

 

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 6分、西山選手がペナ内中央で収めたボールをヴィートル選手がシュートするも米原選手がブロック。こぼれを西山選手がシュートに行ったところで鈴木選手と交錯し西山選手のファウル。

 16分、右サイドのヴィートル選手からペナ内左の石井光選手へのロングパスは鈴木選手がクリア。

 17分、CKからのこぼれを可児選手がミドルシュートしましたが枠を捉えず。

 18分、左サイドの石井光選手からの縦パスがヴィートル選手に入り、ヴィートル選手が中央裏へスルーパスオフサイドぎりぎりで抜け出した西山選手がGK土井選手と1対1の状況でしたが、土井選手が西山選手のシュートを左足でスーパーセーブ。上松選手がファーでひろったこぼれを受けた星野選手がクロスを上げますがラインを割りました。西山選手がオフサイドとならなかったのは、米原選手の位置取りのミス。

 21分、右サイドの池ヶ谷選手からのロングパスは西山選手と福田選手が競ってこぼれたボールを土井選手がキャッチ。

 22分、右サイドの上松選手のクロスは味方選手に合わずそのままファーを通り抜けラインを割りました。 

 24分、右サイドの梅内選手のクロスは石井光選手に当たってGK市川選手がキャッチ。

 27分、相手陣内中央からの可児選手のFKはペナ内右のヴィートル選手へのパス。ヴィートル選手は薮内選手のマークでシュートは出来ず、こぼれを麦倉選手がクリア。

 34分、アドリエル選手が足を痛めて担架でピッチ外へ。アドリエル選手に代えて石上選手を投入。石上選手が右WBに入り中央CBに池ヶ谷選手、右CBに上松選手が入りました。

 36分、土井選手のロングフィードを右ハーフスペースの宮市選手が頭で落とすと梅内選手が収めて江頭選手へパス。江頭選手はワンタッチで宮市選手に戻し中央の薮内選手へパス。薮内選手がドリブルから左足の強烈なミドルシュート。ボールは枠内でしたが市川選手が横っ飛びでナイスセーブ。

 40分、左サイドの石井光選手とのワンツーからヴィートル選手がクロス。ファーの石上選手が右足を合わせましたがボールはクロスバーの上へ。

 42分、中央の石井圭選手の右サイド裏へのロングボールに追いついた鈴木選手がクロスを入れましたが、池ヶ谷選手がヘディングでクリア。

 43分、麦倉選手の右サイドからのCKにニアで福田選手が頭を合わせると、ボールは前に出ていたGK市川選手の背後を抜け、相手DFも頭でクリアしきれずゴールに収まりました。グルージャ先制。1-0。

 

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 47+3分、可児選手のい右サイドからのCKは中央の薮内選手がヘディングクリア。

 前半終了。18分、40分の相手の決定機を凌ぎセットプレーから得点、という今季のグルージャらしい試合展開。

 

 後半開始。46分、ガイナーレの選手交代。星野選手に代えてフェルナンジーニョ選手投入。フェルナンジーニョ選手がそのままシャドウへ。

 51分、左サイドのフェルナンジーニョ選手からクロス。麦倉選手がカットしましたがこぼれを中央で拾った可児選手がシュート。しかし江頭選手がブロックしこぼれを薮内選手がクリア。

 51分、右サイドのヴィートル選手からのクロスをニアで西山選手が胸トラップで落とし、するすると抜け出した可児選手がフリーでシュート。土井選手は反応できずボールはネットに突き刺さり、ガイナーレが同点に追いつきました。ガイナーレの3人の見事な連携でしたが、可児選手には誰かがマークにつくべき(位置的には江頭選手か)でした。1-1。

 53分、左サイドの世瀬選手からの縦パスを西山選手がフリックし、DF裏で収めたフェルナンジーニョ選手がドリブルでペナ侵入。クロスを上げましたが福田選手がブロック。

 54分、CKのこぼれを拾った流れで左ハーフスペースから可児選手がシュートするも、土井選手がキャッチ。

 55分、スローインを梅内選手が胸で落としDF裏へ転がすと、収めた宮市選手がクロス。上松選手がブロックしたこぼれを宮市選手が再び拾ってGKと1対1の状況から左足でシュート。しかしボールはゴール外右に逸れていきました。

 58分、左サイドの麦倉選手がクロスを入れ梅内選手が頭を合わせましたがオフサイド

 66分、グルージャの選手交代。麦倉選手に代えて谷口選手投入。谷口選手がシャドウに入り、薮内選手が左WBへ。

 66分、右サイドの梅内選手からDF裏に走り込む鈴木選手にパス。鈴木選手が低いクロスを入れるとニアで宮市選手がシュート。しかしボールはゴール外左に逸れました。

 67分、中央の梅内選手がドリブルから右ハーフスペース裏へのスルーパス。反応した谷口選手が収めて左足シュート。しかしGK市川選手がブロック。

 69分、右サイドの鈴木選手から梅内選手に繋ぎ、左に開いた江頭選手にパス。江頭選手のクロスにファーに走り込んだ谷口選手がヘディングしましたが、池ヶ谷選手がクリア。

 69分、中央の梅内選手がドリブルからミドルシュートしましたが枠を捉えず。

 70分、右サイドの宮市選手から中央裏へのスルーパス。谷口選手が収めて梅内選手にパス。ほぼGKと1対1でしたが、梅内選手のシュートはGK市川選手がブロック。

 71分、左サイドの谷口選手のクロスに中央で宮市選手が飛び込みましたが届かず、ボールは流れてラインを割りました。

 71分、グルージャの選手交代。宮市選手に代えて菊池選手投入。菊池選手がそのままCFへ。

 73分、自陣から蹴りだされたボールを菊池選手が収め、右ハーフスペース裏へスルーパス。鈴木選手が追い付いてクロスを入れるとファーで谷口選手がトラップからシュート。一旦、上松選手がブロックしたボールを再び谷口選手がシュートするも、ボールは枠を捉えず。

 75分、フェルナンジーニョ選手がグルージャゴール前の密集からドリブルで抜け出しクロスを入れますが、福田選手がブロック。

 75分、フェルナンジーニョ選手の左サイドからのCKは深井選手がヘディングクリア。

 76分、左サイドのヴィートル選手のクロスのこぼれを拾ったフェルナンジーニョ選手が強いクロスを入れますが、ボールは谷口選手に当たって枠外へ。

 76分、フェルナンジーニョ選手の左サイドからのCKは土井選手がキャッチ。

 79分、右サイドの鈴木選手からのクロスを薮内選手がワンタッチで梅内選手に落とし、梅内選手がターンしてシュートを打ちましたが井上選手がブロック。

 80分、ショートパスの交換から右サイドの鈴木選手がクロス。中央で梅内選手がヘディングシュートしましたが、ボールはクロスバーの上を通過。

 81分、中盤でヴィートル選手に激しくタックルに行った江頭選手にイエローカード

 83分、グルージャの選手交代。鈴木選手に代えて廣田選手投入。廣田選手がそのまま右WBへ。

 83分、ガイナーレの選手交代。石井光選手に代えて大屋選手投入。大屋選手がそのまま左WBへ。

 85分、右サイドの石上選手から浮き球でペナ内右の西山選手にパス。西山選手がワンタッチで落として上松選手がシュート。しかしボールはゴール外右に逸れました。

 87分、相手陣内右サイドでボールを奪った谷口選手から廣田選手にパス。廣田選手がドリブルからクロス。中央で菊池選手がヘディングシュートしましたが、ボールはゴール左隅の僅かに外側を通過。

 89分、中央の江頭選手から右ハーフスペース裏へ落とすパス。廣田選手がペナ内で追いつき石井選手に戻して石井選手がクロス。ファーで菊池選手が上松選手と競りながら頭を合わせましたが、ボールはクロスバーの上へ。

  90分、左ハーフスペースの谷口選手からDF裏へのスルーパス。菊池選手に通れば決定機でしたが、僅かに菊池選手のオフサイド

 90+1分、相手陣内中央での江頭選手のFKは右サイドの廣田選手へのパス。廣田選手がクロスを上げファーで米原選手が頭を合わせましたがミートせず、ボールはゴール外左に逸れました。

 90+2分、右サイドの江頭選手からのクロスをファーで収めた薮内選手がドリブル突破からのクロスを試みますが、シュートまでは持ち込めずボールはラインを割りました。

 90+3分、右サイドの廣田選手がドリブルからクロス。中央でトラップした谷口選手がシュートしましたが、GK市川選手がパンチでクリア。

 試合終了。1-1のドロー。

 

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選手の評価

 MOMは難しいですね。非常に迷いましたが、18分のスーパーセーブがDAZN週間スーパーセーブの一つに選ばれた土井康平選手に決定。

 あのシュートが入っていれば全く別の試合展開になっていたはずなので、大きな意味を持つセーブでした。今季の土井選手は安定感が更に上の段階に達したようで、非常に頼もしい限りです。

 

 本来ならMOMでおかしくない今季初ゴールの福田選手でしたが、チームを勝利に導けなかったことは残念でした。失点に絡んだ(マークしていた西山選手に触らせてしまい可児選手へのラストパスを許した)ことは、本人も大いに悔いているでしょう。しかし今季ここまでの福田選手のプレーは安定しており、グルージャの失点数激減に大いに貢献しています。

 

 この試合でも無尽蔵のスタミナを見せ、右サイドからいくつかの決定機を演出した鈴木達也選手。今季はクロスや空中戦における成長を見せ、2016シーズンの輝きを取り戻した感があります。この調子で廣田選手との高いレベルでのポジション争いを続けて欲しいと思います。

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 今季初先発だった江頭選手も攻守に存在感を見せてくれました。この試合のボランチは、ここ数試合続いた嫁阪・吉田コンビから江頭・石井コンビに変わりましたが、これまでと遜色なくグルージャのサッカーを体現出来ていました。今季のグルージャボランチは層が厚く、非常にレベルの高いチーム内でのポジション争いとなっていることは頼もしい限りです。

 

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 ガイナーレの選手では、途中出場のフェルナンジーニョ選手が相変わらずのゲーム運びの上手さで存在感を見せました。フェルナンジーニョ選手が入ってからの20分間くらいは完全にペースをガイナーレに持っていかれ、冷や冷やさせられました。まだフェルナンジーニョ選手が90分プレー出来るコンディションでなかったことは、グルージャにとっては幸いでした。

 

総評

 両チームとも攻撃に重点を置き、更にミラーゲーム(お互い3-4-2-1)ともなったため、サイド~ハーフスペースの裏取り合戦の様相を呈した攻守の入れ替わりが激しい試合でした。勝敗という観点からすると、勝てなくて残念でもあり敗けなくてほっとしたような、微妙な内容の試合ではありました。

 

 トータルではグルージャの決定機のほうが多かった(特に後半)ので、今後勝ち点を積み上げていくことを考えると、前線の3人(宮市選手・梅内選手・薮内選手。途中出場の谷口選手・菊池選手含めると5人)がどこかで決めきらなくてはいけない試合でした。攻撃陣には今後の奮起を期待します。

 

 グルージャはこの試合の先発メンバーを前節から一気に4人変更しましたが、これまでと変わりないグルージャのサッカーが出来ていたことはポジティブに捉えて良いでしょう。交代選手も先発選手と変わらないレベルが維持出来ており、今季グルージャの選手層の厚さを感じさせてくれました。

 

 勝ち点3を岩手に持ち帰られなかったことは残念ですが、前節カターレ富山戦の完敗の悪い流れは断ち切れたような気がします。次節ホームでのYS横浜戦では、きっちり勝ち点3を獲得してくれることを期待しています。