グルージャ戦記

Jリーグのフットボールクラブである、いわてグルージャ盛岡について妄想を垂れ流すブログ(非公式)

マッチレビュー J3リーグ第23節 藤枝MYFC vs グルージャ盛岡

 グルージャ勝利。忘れていたこの感覚…やはり勝つことって素晴らしい…。

 J3第23節、アウェイでの藤枝MYFC戦において、グルージャはスコア2-0で6月25日の福島ユナイテッド戦以来の勝利を収め、連敗を「7」でストップさせました。

 

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公式結果f:id:zenbuddhist:20170917055821j:plain

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フォーメーション

 藤枝はCFに三好選手ではなく遠藤選手を、グルージャは左SHに梅内選手ではなく谷村選手を起用してきました。因みに元グルージャ土井良太選手の姿は藤枝ベンチにありませんでした。

 

試合内容

 台風の影響でこの日の天候は生憎の小雨模様。風は弱くピッチ状態もさほど悪くなさそうですが、スリップには気を付けなければなりません。スタイルを変えたグルージャにとってこの雨は追い風になりそう。

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 試合開始。3分、水野選手の左サイドCKは土井選手がパンチでクリア。こぼれ球を平石選手がミドルシュートするも大きく枠の上。

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 9分、相手のパスをカットした差波選手からペナ内の菅本選手へパス。菅本選手はトラップからシュートするも平石選手がブロック。

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 12分、左サイド鈴木選手から裏に出たボールを菅本選手がドリブルで奥まで持って行きクロス。こぼれを岩渕選手がシュートしますがミートせず。

 13分、中盤の奪い合いからのこぼれを谷口選手が中央裏へスルーパス。菅本選手がペナ内でシュートしますが浅田選手がブロック。

 14分、平石選手のドリブルからのクロスは土井選手がキャッチ。

 18分、この試合グルージャ最大のピンチ。中盤の奪い合いの攻防から、枝本選手が中央にぽっかり空いた遠藤選手の前のスペースにスルーパス。遠藤選手がペナ前から右足を振り抜きましたが、ボールはゴール左ポストに跳ね返り右へこぼれます。そのこぼれを越智選手がクロス。ファーの平石選手がヘディングシュートしましたが、土井選手がナイスセーブ。事なきを得ましたが、遠藤選手のスペースを空けたCBのポジショニング、ポスト跳ね返りの一瞬にボールウォッチャーになったDF陣は反省すべき場面でした。

  26分、中盤で奪ったボールを差波選手がDF裏に落とす長いパス。菅本選手が収めペナ内でスルーパスを出しますが、鈴木選手には惜しくも通らずGK田口選手がキャッチ。

 27分、差波選手のミドルシュートはゴール枠外左へ逸れました。

 30分、遠藤選手のFKのこぼれから平石選手がミドルシュートするも、ゴール右枠外へ。

 30分、中央に入ってきた谷村選手から菅本選手へのスルーパス。ペナ内右から菅本選手がシュートしますが、浅田選手がブロック。

 32分、水野選手から右サイドの裏へ長いパス。久富選手が拾ってクロス。枝本選手がヘディングしますが、強いボールにはならず土井選手が正面でキャッチ。

 35分、左サイド平石選手のドリブル突破から、水野選手がミドルシュートするもゴール右枠外。

 37分、水野選手の左サイドからのFKは谷村選手が頭でクリア。

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 44分、右サイド菅本選手からのパスを受けた岩渕選手がシュートするも田口選手キャッチ。

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 45分、右サイド大竹選手のクロスが跳ね返されると、再び右サイドから水野選手がクロス。枝本選手が飛び込んでヘディングシュートしますが枠の上。

 前半終了。藤枝MYFCは18分の最大のチャンスに決めきれなかったのが悔やまれます。グルージャは右サイドの裏に落として俊足の菅本選手を使うのがこの日の定番パターン。チャンスは作れているので後半に期待できそう。中盤の潰しあいはスリリングで見応えがありました。

 

 後半開始。47分、差波選手の左サイドからのFKは誰も触れず田口選手キャッチ。

 49分、遂にフットボールの神がグルージャの助けに駆けつけてくれました。右サイド差波選手のCK。ゴール前中央でフリーとなった福田選手がヘディングしますが、ミートせずボールは畑本選手の足元へ。すかさず畑本選手がシュートを打つと、ボールは水野選手、谷口選手、平石選手の3人の股を抜き(!)ゴールの中へ。それほど勢いがあるシュートではありませんでしたが、ボールが水野選手の内腿にあたりコースが変わったのと選手の陰になっていたことで、GK田口選手はうまく反応出来なかったようです。グルージャらしい(?)面白ネタゴールで先制、1-0。f:id:zenbuddhist:20170918034749j:plain

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 畑本選手の腕を掴みグルージャベンチ前に連れて行く谷口選手と他一同。フリーだったのにヘディングをスカしてしまった福田選手は、後ろでバツが悪そうに岩渕選手と苦笑い。f:id:zenbuddhist:20170918072829j:plain

 そして土井康平選手へ送るお約束の揺りかごパフォーマンス。改めて土井選手おめでとうございます。

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 (9/20追記:なぜかこの畑本選手のゴールは第23節のDAZN週間ベストプレーの一つに選ばれています。)

 

 54分、右サイドで越智選手がペナ内の遠藤選手へパスを入れ、遠藤選手が後ろに落とし、右から上がってきた大竹選手がシュートするも大きくゴール左へ。

 56分、垣根選手のミドルシュートは枠を捉えず。

 60分、相手のパスをインターセプトした久保選手から垣根選手にパス。垣根選手からオーバーラップした久保選手に再びボールが回りクロス。しかし伊藤選手がブロックしてボールは外へ。

 61分、差波選手の左サイドCKに、ニアの谷口選手が擦らせるヘディングシュート。ボールはゴール内側のサイドネットに当たって落ちました。CK、シュート共に質の高い素晴らしいゴール。グルージャ追加点で、2-0。

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 (9/20追記:この谷口選手のゴールは第23節のDAZNベスト5ゴールに選ばれております。)

 

 64分、左サイドをドリブル突破した谷村選手のクロスに谷口選手、岩渕選手が突っ込みましたがGK田口選手が交錯しながらブロック。 

 68分、左サイドからの水野選手のCKはファーで伊藤選手が頭を合わせますが、ミートせず土井選手がキャッチ。

 79分、金選手から左サイド裏のスペースにスルーパス。走り込んだ谷村選手がシュートしますが田口選手が正面でキャッチ。

 80分、枝本選手がドリブルからミドルシュートするも土井選手がジャンプしてセーブ。

 81分、左サイドからの北川選手のCKはファーで選手が交錯し、ボールはゴール前に落ちましたが誰も触れず左へ流れ差波選手がクリア。

 82分、中盤のルーズボールを左サイドで収めた谷村選手から金選手にスルーパス。金選手がペナ内左からシュートを放つも田口選手が正面でキャッチ。

 84分、左サイドを梅内選手がドリブルで上がりDF裏にボールを出すと、菅本選手がこれを収めてマイナスのクロスを上げますが薗田選手がクリア。

 86分、左サイド奥の金選手から久保選手がボールを貰ってクロス。ゴール前中央にいた谷村選手選手がボレーシュートしますが、ボールはゴール上へ。

 87分、左サイドの谷村選手からペナ前中央の菅本選手にパス。菅本選手は体勢を崩しながらペナ内右の鈴木選手にパス。鈴木選手がシュートするもボールは田口選手の指先に触れて僅かにゴールの左へ。

 88分、枝本選手が左サイドの平石選手へパス。平石選手のクロスにファーで久富選手が飛び込みますが、シュートは打てず土井選手キャッチ。

 89分、北川選手のミドルシュートは畑本選手がブロック。

 90分、大竹選手の右サイドからのCKにニアで薗田選手が頭を合わせましたが、土井選手がスーパーセーブでキャッチ。

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 90+4分、大竹選手のFKをファーの三好選手が頭で落とし、久富選手が右サイドから詰めてシュートを打ちますが、ボールはサイドネットの外側へ。

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 90+4分、差波選手が右サイドの裏にふわりと落ちるボールを出すと、GK田口選手がペナ外に出てヘディングクリア。これを拾った金選手が無人のゴールにシュートしますが、ボールはゴールの上を通過。

 試合終了。2-0でグルージャ勝利

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選手の評価

 今日は一生懸命褒めさせて頂きます。グルージャは選手全員が素晴らしかったので、MOMは一人に絞るのが非常に難しい。ヒーローインタビューは先制点をあげた畑本選手が受けていましたが、私的MOMは中盤で相手ボールを回収し、DF裏へ効果的なパスを何度も配給し、CKで2点目をアシストした差波選手。

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 フォーメーションの相性的に水野選手と大竹選手をどれだけ潰せるかがこの試合の鍵の一つでしたが、この日の垣根・差波コンビは期待以上のプレーをしてくれました。

 

 畑本選手を始めとした最終ラインの4人も素晴らしかったと思います。18分のピンチとなった場面以外での大きなミスはありませんでした。f:id:zenbuddhist:20170918102827j:plain

 特に久保選手の調子が戻ってきたことが非常に嬉しい。2点目の谷口選手のゴールに繋がったCKは、その前の久保選手の最終ラインからのインターセプト→オーバーラップ→クロスのプレーが生んだものでした。目立たないプレーですが素晴らしかったと思います。

 

 祝福の揺りかごパフォーマンスを受けた土井選手も、この日は18分、90分とスパーセーブを披露し完全復活を印象付けました。(9/20追記:この2つのセーブは第23節のDAZNベスト5セーブに選ばれました。)

 

 CF、SHの4名も攻撃に、守備に良く走ってくれました。特に菅本選手の走行距離、スプリント回数はかなりのものでした。

 しかしこの日の攻撃陣には流れの中からも得点して欲しかった。途中出場の金選手含め、前の選手それぞれに決定的チャンスはあったので、今後の課題として頂きたいです。

 

総評

 この日はポゼッションサッカーの藤枝MYFCに不利に働く悪天候だったこと、18分の藤枝の先制チャンスではシュートがゴールポストに弾かれ、土井選手がスーパーセーブを見せるなど、運はグルージャに味方していました。

 しかしこの勝利は、グルージャの選手たちの勝利に向けた強い気持ちが生んだものだと私は思っています。菊池監督が示す新しいグルージャのやり方で、選手たちは確かにピッチ上で「イチガン」となり我武者羅に相手にぶつかっていました。安易な精神主義的なことは言いたくないのですが、この試合は「やはり気持ちは大事だな」という当たり前のことを思い起こさせてくれました。

 

 戦術的なことでは、やり方を変えた第21節:北九州戦から3試合目で、今のグルージャ流の堅守速攻スタイルが板に付いてきたと言えます。ロングボールが多くなりパス数は減りましたが、これはこれで面白いと思えてきました。

 やることが簡略化されたせいなのかよくわかりませんが、各選手間の距離が間延びしなくなり、ボールの回収率が向上したことが目を引きました。

 今季はこの4-4-2の堅守速攻スタイルを進化させて、一つでも上の順位でフィニッシュして欲しいと思います。

 

 今季残り4試合となったホーム戦のいわスタでも、この日のような素晴らしい内容の試合を、「幸せな結末」を、是非とも見せてほしいものです。

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